病気になりにくい身体作りを目指せる薬膳。「難しそう」だと感じていませんか?実は、とても楽に、とっても楽しくとり入れられるものなのです!
風邪をひきやすいのは【気】が不足するから。
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風邪をひきやすいのは【気】が不足するから。
猛烈な暑さが落ち着いて、秋の気配が感じられると、ちょっとほっとしますよね。過ごしやすい気候ですが、これからは体調の変化にご用心。風邪やインフルエンザが流行し始める季節です。
漢方医学では、秋に生命エネルギーともいえる【気】が不足すると考えられています。特に、身体の表面に存在し、外邪(がじゃ:外部にある病気のもとになるもの)の侵入を防ぐ【衛気(えき)】が不足することで、風邪やインフルエンザに罹りやすくなると考えられています。「病は気から」ということわざの“気”とは、気持ちのことではなくこの【気】のこと。【気】が不足したり滞ったりすることで病気になる、という意味なんですよ。
身体の持つ“守る力”、つまり免疫力をアップして、風邪やインフルエンザに罹りにくくするために、摂りたいのは【気】を補う食材。牛肉や鯖、山芋、さつまいも、かぼちゃ、椎茸、銀杏などがあります。鯖は缶詰でもいいですよ!
【気】を補う食材と併せて摂ってほしいのが、臓器の働きを高める食材です。秋から身体は“冬眠”に向けての準備に入り、活動エネルギーを消費しないように臓器の働きを抑えようとします。特に胃腸は、【気】を生み出す大切な臓器。働きが弱まると【気】がますます不足します。舞茸やブロッコリー、かぶ、ぶどうなど臓器の働きを高める食材も摂りましょう。
手を洗う、マスクをつける。病気のもとを身体に入れないなどの習慣を続けながら、秋の薬膳もぜひとり入れてくださいね。
【気】を補って、外敵の侵入を防ぐ牛肉
牛肉と一緒に摂るなら、じゃがいもやねぎが◎。【気】を補いながら、胃腸の働きも整えてくれます
鯖
秋~冬に脂がのる真鯖が美味。火を通さないしめ鯖は、身体を温める大葉を一緒に摂りましょう
さつまいも
スイーツ作りにぴったり。蒸して、身体を温める力のある黒蜜をかけると、手軽なスイーツに!
かぼちゃ
薄く切ってソテーし、身体を温めるシナモンを振りかけて。簡単薬膳スイーツのできあがり!
【気】の不足を防ぐ
舞茸
臓器の働きを高める&【気】を補う力がある秋に嬉しい食材。【気】を補う米と合わせて、炊き込みご飯が◎
ブロッコリー
【気】を補う力のある牛肉と、臓器の働きを高めるブロッコリーの炒めものがおすすめ。ダブルの働きで、秋にぴったりな薬膳に!
かぶ
おろしてすまし汁に入れる、すり流し汁がおすすめ。胃にもやさしいほっとするおいしさです
ぶどう
身体を冷やすことも、温めることもしない【平性】に分類。身体に負担がないので、そのままデザートなどに
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