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40代は“目”の曲がり角!?『緑内障』の症状と予防(1/5)

掲載号 vol.39

回数が増えた?ちょい漏れする?尿の変化にご用心。回数が増えた?ちょい漏れする?尿の変化にご用心。

緑内障という目の病気。どんなものかご存知ですか?40代以上の、20人にひとりがかかっていると言われるもので珍しい病気ではありません。しかし、問題なのは、緑内障が日本人の失明原因の1位であるということ。進行していることに気づかないことが、その大きな理由なのです。
他人事ではない緑内障。知って備えることが、大切です。

見えないことに気づかない!?しかも、元に戻せない!

進行してしまうと元に戻せない緑内障。

「目について、知りたいことを教えてください」。かつて本誌が実施したアンケートでは、20~40代は視力や疲れ目、ドライアイなどが多く、50代からは老眼や、白内障、緑内障が多くなることがわかりました。40代までと50代からでは“知りたいこと”が異なるようです。それは、50代から、身体の変化と同様に“見え方”にも変化を感じているということなのかもしれません。

50代以上の多くの人が気になっている白内障と緑内障は、どちらも目の病気。名前は似ていますが、まったく違う病気です。簡単に言えば白内障は、カメラのレンズに当たる水晶体が白く濁る病気。視野全体がかすむ、視力が低下する、光をまぶしく感じるなどの症状が現れます。個人差はありますが、80歳までにほとんどの人がなると言われています。一方の緑内障は、視神経が減少して視野が狭くなったり、視野が欠けたりする病気。40歳以上の20人にひとりはかかっていると言われています。

「どちらも白髪が生えるのと同じ老化現象ですが、大きな違いは、白内障は手術によって治せるのに対して、緑内障は進んでしまうと元に戻せないことです。緑内障は、日本人の失明原因の1位。なぜ失明にまで至ってしまうのかというと、見えない部分があることに、気づくことが難しいからなのです」

と、東北大学の中澤 徹先生。緑内障の研究において、多くの賞を受けている先生です。

気づいたときにはすでに悪化した状態。

緑内障が怖いのは、“見えていないのに、気づかない”こと。自覚のないまま進行してしまうからです。

「年齢を重ねて、見えにくくなった、見え方に違和感があると実感して、ようやく眼科を受診された方は、かなり進行していることがほとんど。もう少し早く眼科を受診してくれていれば……と残念に思うことも多くあります。悪くなってしまったものをよくすることは、できないのです」

緑内障は、急に悪化するわけではありません。5~30年もの時間をかけて、ゆっくり進行すると言われています。

「進行に気づかないことが問題。失明にまで至る病気には糖尿病網膜症、加齢黄斑変性などがありますが、いずれも失明する人は減少しています。緑内障による失明が増え続けているのです。目はとても大切な器官。私たちは、外界からの情報の8割を視覚から得ています。失明しても生きてはいけますが、生活にかなり大きな支障が出ます。それを避けるためにも、緑内障の予防はとても重要なのです」

始めにお伝えしたように、緑内障に関心があるのは、50代以上の人のようです。本誌編集部は、「40代以下の人たちにも、緑内障に関心を持ってもらい、今から予防を始めてほしい!」という想いで、この特集を企画しました。緑内障は、50代になって突然発症する病気ではないからです。予防のためには、まず緑内障を知っておくこと。20~40代の人も「まだ大丈夫」と思わずに、あなたとあなたの大切な人のためにも、緑内障の知識を備えておきましょう。

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