漬けまぐろの作り方
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漬けまぐろの作り方
ご飯に合う、ヅケ。江戸時代からの人気。
もう一品、ご飯によく合う漬けまぐろも紹介しておこう。いわゆる、ヅケだ。考案されたのは江戸後期だとされている。関東で盛んに醤油が作られるようになったことで、魚の短期保存法として考案されたようだ。塩分の高い醤油に漬け込めば、雑菌の繁殖を抑えられ、劣化を遅らせることができるからね。新鮮なまぐろを食べるのが難しかった江戸で、生のまぐろが食べられるようになったのは、この醤油漬けのおかげ。酢飯にも合うと気づいた寿司屋がヅケの握りを出したら、たちまち江戸っ子に人気になったそうだ。
さて、話を戻そう。まずは、漬けまぐろのためのたれ作りだ。みりんと酒を煮切って作る方法もあるけど、面倒だよね?酒は不要、醤油とみりんだけで作れる。醤油に少しずつみりんを足していき、塩味がマイルドに、ほんのり甘くなったらOK。前回のカレイの煮つけでも紹介したように、自分の舌で好みのバランスを見つければいい。刻んだ生姜やしそなど香りがあるものや、辛味に唐辛子を入れてもいいよ。
たれができたら、下処理しておいたまぐろを入れる。まぐろの角がべっ甲色になったら、たれから引き上げるタイミングだ。まぐろの状態にもよるが、早いものなら3分で漬かる。ザルに引き揚げ、たれを切ったらでき上がり。合わせるのはわさびではなく、和辛子がおすすめ。豚の角煮は辛子で食べるでしょ? 漬けまぐろにも脂と甘味があるから、和辛子が合う。カイワレ大根をつけ合わせにして、一緒に食べてみて。本当に旨いから!
醤油とみりんのたれで作る、漬けまぐろ。
辛子を添えてどうぞ。カイワレ大根も合う!
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1洗う+拭く。切りわける
まぐろの柵を流水で洗って、拭く。適度な大きさに切りわける
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2漬けだれを作る
ボウルに醤油を入れ、みりんを少しずつ足していき、塩味がマイルドに、ほんのり甘味を感じる程度に調整する
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3まぐろを入れる
漬けだれに、まぐろを入れる。まぐろの角がべっ甲色になったら引き上げる(目安は5分)
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4たれを切る
ザルに、重ならないように漬けまぐろを並べ、余分なたれを切る。皿に盛りつけ、和辛子を添える
今回はまぐろで作ったけど、塩締めは鯛やサーモンでもいいし、漬けはかつおやぶりでもいい。生の魚の愉しみ方を知っておけば、食卓に魚料理が上る回数が、今よりもっと増えると思うよ。
漬けまぐろは、そのままたれに漬けておけば、しばらく保存できる。塩味が強くなるから、刻んで混ぜご飯などに。焼いて弁当のおかずにしても