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なるほど!食の知識

煮魚の味が決まらない?調味料の順番が違うかも。〈第4回〉(2/3)

掲載号 vol.39

煮魚の定番!カレイの煮付け

煮魚のレシピは、多くが「すべての調味料を煮立て、魚を入れ、落とし蓋をして煮る」というものだ。今回お伝えする煮魚の作り方は、それとはまったく違う。まずは、フライパンに酒を沸騰させ、魚を入れ、砂糖を入れる。ここで酒蒸しにしながら魚の細胞を緩めるわけだ。ある程度火が通ったら、次に醤油、みりんを入れて仕上げていく。細胞を締めるから、魚に入った味を閉じ込めることができる(カレイの煮つけの作り方は下を参照)。

醤油とみりんを入れて仕上げていく際に、煮汁を魚に回しかけるんだけど、これは魚に味を入れていくための大切な作業。「煮物は、冷めるときに味が入る」というのと同じ原理だ。細胞は高温になるとふくらみ、温度が下がるとしぼむ。しぼむときに、素材が煮汁を吸い込んで味が入っていくんだ。魚に煮汁をかけた瞬間に細胞が熱せられてふくらみ、次の瞬間には温度が下がるから、それを繰り返すことで、どんどん味がしみ込んでいく。だから魚が煮汁につかっている必要はない。そして、忘れてはいけないのが、フライパンを火から下ろした後も、しばらく煮汁を回しかけ続けること。加熱を止めて温度が下がっていくときにも煮汁をかけることで、さらにしっかり味が入るんだ。

カレイ煮付けの作り方カレイの煮付けの作り方

カレイだけでなく、どんな魚でもこの方法で作れる。
鯛や鱈、鯖、あじ、いわしなど手に入りやすい魚で試してみよう。

  1. 洗って、切り込みを入れる

    カレイを流水で洗い、水分を拭き取ったら、腹と背の両方に切り込みを入れる。包丁が骨に当たるまで深く切り込む

  2. 酒を沸騰させる

    フライパンに酒を少し入れ、強火で沸騰させる。これで、カレイがフライパンにくっつくのを防げる

  3. 酒を足し、砂糖を入れる

    ❷のフライパンに、カレイを入れ、3分の1がつかる程度に酒を足して、ほの甘くなる程度に砂糖を入れる

  4. 蓋をして、蒸す

    フライパンに蓋をして、中火で酒蒸しにする。カレイの身が浮いて中の骨が見えるようになったら、火が通ったサイン

  5. 醤油、みりんを入れる

    弱火にして、醤油を入れる。好みの塩味になったか味見。次にみりんを入れ、好みの甘味になったか味見をする

  6. 煮汁をかけ仕上げていく

    カレイにつやが出るまで煮汁をかけながら煮る。目安は3分。火を止めてからも、しばらく煮汁をかけ続け、味をしみ込ませる

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