毎日やっても効果なし!?筋トレ・ストレッチ Q&A
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毎日やっても効果なし!?筋トレ・ストレッチ Q&A
筋トレは週3日。ストレッチは気持ちよく。
引き締まった身体を目指すなら、筋トレとストレッチだと先生。筋肉量を増やす・維持するため筋トレが効果的なのはよく知られていますが、ストレッチが重要であることはあまり知られていないようです。
「ストレッチ(Stretch)は、引き伸ばすという意味。筋肉を伸ばすことが目的です。筋肉は縮む・ゆるむだけで、自ら伸びることができませんから、時々伸ばしてあげないと柔軟性が失われます。身体中の関節は、筋肉の働きによって動いています。ストレッチで柔軟性の高い“使える”筋肉を増やせば、それだけ身体を動かしやすくなるわけです。可動域が広がり、筋トレなどのエクササイズが安全かつ、より効果的になります」
ストレッチは痛い、筋トレはつらい……。そんな印象があるかもしれませんが、無理をすることはありません。
「今以上に身体を引き締めたいなら、ちょっとキツめの筋トレは必要ですが、それでも毎日はやらなくてOK。筋トレは筋肉の細胞を破壊することが目的。それが修復されることで、筋肉が強くなっていくのです。トレーニングだけでなく、休ませることもとても大切。修復には48~72時間かかるとされていますから、筋トレは週に3日ほどが最も効果的。毎日やっても破壊されるばかりで筋肉は増えません。ストレッチも動かせる範囲を超えてやるのがいいと思ってる人がいますが、気持ちよく伸ばす程度でいい。無理をすると痛い思いをするだけです」
負担をかけない運動が健康作りに役立つ。
無酸素運動である筋トレに加えて、ウォーキングやランニングなどの有酸素運動もとり入れると、より健康的な美しさを目指せます。
「デンマークで行われた大規模な健康調査で、ジョギングをすると死亡リスクが低くなるという結果が出ました。ただこれは、ジョギングをするすべての人がそうというわけではなく、週に3回程度、ゆっくりしたペースで走る人が最も死亡リスクが低い、という結果だったのです(下のグラフを参照)。まったくジョギングをしない人は、やはり病気になりやすく死亡リスクが高い。それはあまり驚きはないと思います。でも毎日走る人・かなり速いペースで走る人も、それと同じくらい死亡リスクが高いのです。それには驚かされるのではないでしょうか。〝運動をすればするほど健康になる〟と思っている人はとても多いのですが、この結果を見ると、そうとは言えないことがわかると思います。無理をすることなくマイペースで、身体に負担をかけずに運動をすること。それが最も健康にはいいと言えます」
引き締まった身体、そして、健康のために。
本当の美しさは、引き締まった身体に加えて、健康体であることだと、先生は話します。
「アクティブに動けること。運動しようと思ったら、できる活力があること。それが若々しくて美しい人だと考えています。幹細胞も神経細胞も、年を重ねるごとに減っていくもの。自分の努力では増やせませんが、筋肉は違います。筋肉は増やすことができます。骨もそう。運動器は、使ったぶんだけ強くなるという人間の特性があります。運動をして、筋肉も骨も〝使う〟ことで強くなるのです」
次ページからは、先生が考案したストレッチ&筋トレをご紹介。きちんと食事を摂りながら運動を続けて、間違ったダイエットに終止符を打ちましょう!