病気になりにくい身体作りを目指せる薬膳。「難しそう」だと感じていませんか?実は、とても楽に、とっても楽しくとり入れられるものなのです!
身体にとって【腎】は“肝腎かなめ”なもの
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身体にとって【腎】は“肝腎かなめ”なもの
12月月になりましたね。クリスマスやお正月など楽しみなイベントが多く控えていますが、これから次第に寒さが厳しくなっていきますから、食事でも身体を守る対策をとっていきましょう。
漢方医学では、冬は寒さで弱りやすくなる【腎】を大切にする季節だと考えられています。【腎】には、西洋医学での腎臓の役割だけでなく、生命力の源となる【精】を貯蔵し、成長や発育、生殖にかかわる働きがあるとされています。また、呼吸や、水分代謝にも関連。【腎】は、身体にとって“肝腎かなめ”なもの。大切な【精】が貯蔵できなくなると、発育が遅くなる、尿の排せつが上手くいかなくなるなどの不調が表れます。さらに、頭髪が抜けやすくなる、骨や歯が弱くなる、もの忘れをしやすくなるなどの老化現象も!【腎】を守るためには、まずは冷やさないことです。昨年ご紹介した、身体を温める食材もとり入れてみてください。
黒い色の食品も【腎】を守ると言われています。下で紹介している黒豆、椎茸、ひじき、ごぼう、鰻、牡蠣のほか、黒胡麻、わかめ、昆布、マッシュルーム、プルーンなどがあります。黒い色ではない、豚肉、栗のほか、鯛、海老、長芋、カシューナッツ、卵なども、【腎】を守る力がある食品です。冬の食事に上手にとり入れましょう。
【精】が十分にある人は若々しく元気だと言われています。【腎】を守る食事で、老化対策をしながら、冬を楽しく過ごしましょう!
腎を守る食品黒豆
おなじみの黒豆煮は、作るのが大変。市販の完成品を上手に利用しましょう。黒豆茶もいいですよ!
椎茸
生も乾燥も◎。特にどんこ(肉厚の干し椎茸)がよいとされています。低温でゆっくり戻すと旨味が引き立ちますよ
ひじき
戻したひじきを、豆腐ハンバーグやコロッケに入れると手軽に摂ることができます。お惣菜も活用しましょう!
ごぼう
あく抜きのために、水にさらし過ぎると風味が抜けてしまいます。切ったあと、洗いながら2~3回水を替えればOK
牡蠣
生食は身体を冷やしてしまいます。冬は焼いたり、鍋ものに入れるなど、火を通して食べましょう
鰻(うなぎ)
【腎】を守る力がある卵、長芋と組み合わせればさらに◎!鰻丼に、錦糸玉子やとろろを加えてみて
栗
漢方医学では“腎の果”と言われるほどの優良食品。冬のおやつは、甘栗や栗きんとんがおすすめ
豚肉
豚肉を食べにくいときは、豚汁やスープなどに。【腎】を守る力を余すことなく摂ることができます