病気になりにくい身体作りを目指せる薬膳。「難しそう」だと感じていませんか?実は、とても楽に、とっても楽しくとり入れられるものなのです!
水分を奪う、空気の乾燥。摂るべきは、潤す食品
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水分を奪う、空気の乾燥。摂るべきは、潤す食品
この秋も、まだしばらく暑さが残りそうですね。蒸し暑い日が続きそうですが、季節が進むと今度は空気が乾燥し始めます。肌あれや髪のパサつきが現れやすくなりますから、そろそろ秋の乾燥対策を考えていきましょう。
漢方医学では、気温や気候の変化が病気の原因になると考えられています。空気の乾燥は【燥邪(そうじゃ)】と呼ばれ、身体に入り込むと、身体を正常に保つために必要な水分が奪われます。それによって肌や髪が乾燥。さらに、鼻や喉にある粘膜も乾燥し、風邪をひきやすくなります。
【燥邪】に負けない身体を作るには、潤いをもたらす食べもの、飲みものを摂ること。薬膳では、白い食品には潤す力があると考えられています。長芋、蓮根、大根、梨、百合根、白きくらげ、白胡麻、豆腐、牛乳やヨーグルトなどがそうです。スーパーに行ったら、何か白い食品を選ぶようにしましょう。
また、薬膳には「酸甘化陰(さんかんけいん)」という言葉があります。酸味と甘味を併せて摂ると潤いを生むという考え方です。レモンのはちみつ漬けや、酢豚、梅干しとご飯などが代表的な組み合わせ。果物は酸味も甘味も併せ持っているものが多くありますから、梨やりんご、ぶどう、いちじくなど秋の味覚もおすすめです。
秋は過ごしやすく、遠出をしたり、スポーツをしたり、さまざまなことを楽しめる季節です。潤いをもたらす食事を心がけ、元気な身体で秋を迎えましょう!
身体を潤す食品蓮根
栄養を余すことなく摂れる、すりおろし汁が◎。粘膜強化に役立つなめこを入れると、よりよい乾燥対策に!
乳製品
牛乳、ヨーグルト、チーズなど乳製品は、身体を潤す力のほかに、胃腸の働きを整える働きも
長芋
すりおろして、刻んだ海老と海苔を併せて、ひと口大に丸めて揚げるだけ。さっと作れる、お酒のおつまみに
白きくらげ
漢方薬にも使われるきのこの一種。味や香りにクセがないので、おかずにもデザートにも広く使えます
はちみつ
昔から風邪予防によいとされる大根はちみつシロップ。大根とレモンのスライスを重ね、はちみつを注ぐだけ。炭酸水やお湯で割ってどうぞ
ナッツ
ナッツのはちみつ漬けはいかが?無塩のナッツを煎って容器に入れ、はちみつを注ぐだけで完成!
柿
切った柿を耐熱器に並べ、オーブンで焼くと甘味が凝縮して美味。ナッツやはちみつをかけて焼いてもOK!
オクラ
納豆やめかぶなど、ねばねば食材を併せれば、皮膚や粘膜の潤いアップに役立ちます