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知っトク!?健康スキル

幸せとは?幸せになるには?その答えは“4つの因子”にありました。(3/3)

掲載号 vol.38

記事内容

読了時間:9分

どうすれば幸せになれるのか。それを考える時間を持つ。

4つの因子が幸福のカギに。

長続きする幸福は、心の要因による幸せが多く含まれた非地位財によるもの。でもそれは、カタチがないため実感しづらく、目指しにくいものです。そこで先生は1500人にアンケートし、幸福に影響する心的要因を分析。幸せになるための4つの因子を導き出したのだそうです。

「幸福に影響する要因は多くありますが、結局どれを満たせば幸せになれるのか? それを知りたくて幸せの因子分析を行いました。その結果わかったのが、幸せになるためには4つの因子を満たせばいいということです」

先生がわかりやすく名前をつけた、その4つの因子とは

  • ①やってみよう因子
  • ②ありがとう因子
  • ③なんとかなる因子
  • ④ありのままに因子
  • (下の図を参照)

「①は、大きな目標を持って、そのために学習・成長しようとしていること。②は、人を喜ばせることや愛情に満ちた関係があること。③は、前向きで楽観的であること。④は、人と比較することなく、自分を持っていること、です」

PTA活動に参加することが、幸福度を上げるのも、理解しやすくなったのではないでしょうか。

「社会貢献活動への参加もひとつの方法ですが、まずは、好きなことをやる、そして人に会うことだと思います。やりたいことがあって仲間ができれば、自分を成長させようと思うでしょう。そして仲間に感謝し、仲間の役に立ちたい気持ちにもなると思います」

「やってみよう」「ありがとう」はできそうな気がします。でも「なんとかなる」と楽観することや、 「私らしく」とマイペースであることは、日本人にはなかなか難しい?

「日本人は苦手なことでも克服すべき、と思う傾向にあるようですが、できることだけ伸ばせばいいのです。【誰もが天才だ。しかし魚の能力を木登りで測ったら、魚は一生自分はだめだと信じて生きていくことになるだろう】というアインシュタインの言葉があります。魚は木登りなんかできませんから、求めても仕方がないことです。自分のできることを続けるうちに自信がついて、『なんとかなる』、『私らしく』とも思えるようになっていくはずです」

考える時間を持つ。それが幸福への一歩。

「夢はなんですか?」

取材中の先生の言葉に、私たちはハッとしました。しばらく考えたことがなかったからです。

「多くの人が、忙しくて“目の前のこと”ばかり考えているようです。特に子どもを持つ女性は、自分の夢を持っていない人が多い。私が家族とともにアメリカで生活していたとき、妻がお母さん仲間から『夢は何?』と聞かれたそうです。妻が『子どもを立派に育てること』と答えると、彼女たちは『それは夢じゃないわ、あなたの仕事よ』と。妻以外の女性にはそれぞれ夢があり、自分の夢を口々に語ったのだそうです。自分だけが夢を持っていなかったことに気づいた妻は、とてもショックだったと言っていました」 

自分がどうありたいのか、どうなれば幸せなのか。それを考える時間を持つべきだと先生。確かにそれが幸福になるための一歩なのかもしれません。

「人生は一度きりです。自分の幸せをもっと追求しましょう」


この先生に聞きました!

前野 隆司 先生

前野 隆司 先生

まえの たかし

慶應義塾大学 
大学院システムデザイン・マネジメント
研究科委員長・ 教授
ウェルビーイングリサーチセンター長

東京工業大学卒業。同大学大学院修士課程修了。キヤノン株式会社勤務、カリフォルニア大学バークレー校客員研究員、ハーバード大学客員教授、慶應義塾大学 理工学部教授などを経て、現職。著書に『実践・脳を活かす幸福学 無意識の力を伸ばす8つの講義』(講談社)、『幸せのメカニズム 実践・幸福学入門』(講談社現代新書)などがある

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