歯医者さんを健康ライフのパートナーに!
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歯医者さんを健康ライフのパートナーに!
歯医者さんにも、“かかりつけ”を。
痛くなってからでないと受診しないというだけではなく、痛みに耐え切れず慌てて治療してもらっても、その後痛みが治まればまたすぐ足が遠のいてしまう……。そんな人も多いのでは。しかし、それでは問題は解決しません。一回の治療のためだけに受診するのではなく、治療後のケアや再発予防も含めた歯医者さんとのつき合いを考えていきましょう。 「治療だけではなく、予防のためにこそ歯科医を頼るべき」と、田上先生も言います。そのためにも、一人ひとり異なる口の中の傾向を踏まえ、歯の未来について一緒に考えてくれる歯医者さんと出会うことが大切です。
「内科の先生と同じように歯科でも“かかりつけ”を見つけておくと安心です。長く診てもらうつもりで『私の一番危ない歯はどれですか?』とか、『どんなことに気をつければいいですか?』あるいは『80歳になっても自分の歯を20本以上残すためにはどうしたらいいですか?』など、今後の虫歯や歯周病の予防方法について積極的に相談をするといいでしょう。そうすれば歯科医のほうでも自分の患者として責任を持って、長い目で歯の健康を維持していくための設計に取り組んでくれると思います」
「さらに田上先生は続けます。「身体の健康診断と同じように、歯科検診を受けることが、もっと当たり前のことになってほしいです」
半年に1回は、歯科検診を受けて
歯の健康は“生きること”の基本である“食べること”に直結しています。そして、食べることに不都合が生じれば、「おいしい」と感じる喜びに支障をきたす可能性も。年齢を重ねても健康な歯であり続けることは、人生を謳歌する秘訣でもあるのです。長寿を願うように、歯の寿命にも意識を向けたい。歯の健康を保つことができれば、平均寿命だけでなく健康寿命も延ばせるはずです。歯科検診を受けることは、虫歯や歯周病の最も確かな予防法です。半年に一回は受診し、歯医者さんを味方につけて、いつまでもイキイキとした人生を送りましょう。
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【セルフケア1】
歯間にはデンタルフロスを活用。
口の中で最も汚れの溜まりやすいのが歯と歯の間。歯ブラシだけではきれいにならないので、デンタルフロスなどを活用して磨きましょう。最初のうちは使いづらいかもしれませんが、全部の歯の間を通せるようになるよう、歯科検診のときに歯医者さんに指導してもらいましょう。
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【セルフケア2】
喫煙習慣は歯にも悪影響!
タバコを吸うと末梢血管が収縮して血流が悪くなります。歯茎は血流では一番末梢のところ。その血流が悪くなると免疫力や抵抗力が落ちて、歯茎の炎症が起きやすくなります。その結果、歯周病の原因にも。歯にヤニが付いて美容面で問題があるというだけではないのですね。
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【セルフケア3】
歯磨きの道具と磨き方。
一般的な大人の口であれば、小さい歯ブラシより少し大きめのブラシの方がしっかりと歯に当てやすくていいでしょう。鉛筆のように歯ブラシを持って、あまり力を入れずに小刻みに細かく磨いていきます。ちゃんと狙ったところ、歯の隙間にもきちんとブラシが当たっているか、歯科検診でチェックしてもらいましょう。
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【セルフケア4】
口の中が渇かないように。
顔や口の筋肉を使わないでいると、だ液の量が減って口の中が渇いてきます。だ液が少ないと虫歯や歯周病の原因菌も短時間で繁殖。ひとりでパソコンに向かって長時間作業をしたり、ストレスが多くてもだ液の量は減ってしまいます。「ちょっと口が渇いたな」と思ったときには、顔を動かす体操をしたり、お茶や水を飲んだり、シュガーレスガムを噛むのもいいでしょう。
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【セルフケア5】
食べもので歯の健康をサポート。
歯の健康によい食生活は、繊維質の食べものをよく噛んで食べること。よく噛むことでだ液もたくさん出るし、食べもの自体が口の中や歯の表面を掃除してくれます。生野菜やカルシウムの多い小魚など歯によい食べものも効果的です。一方、酸性の強い食べものや飲みものを頻繁に摂ると、歯の表面が酸で溶けてすり減りやすいとも言われています。
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【セルフケア6】
間食は食べ方が問題!
口の中には虫歯菌や歯周病の原因菌がたくさん存在します。そんな原因菌にとって栄養となるのは私たちが食べているもの。食後に歯磨きをしても、ダラダラと間食をしていると、せっせと原因菌にエサを与えて育てているのと同じことになります。間食は時間を決めて食べるなど、メリハリをつけるようにしましょう。また、間食と間食後の歯磨きをセットにするといいでしょう。