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知っトク!?健康スキル

がん・糖尿病になる・ならないは、遺伝だけで決まらない?!(1/5)

掲載号 vol.22

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近年、実際の年齢よりも若く見える女性が増えてきました。今のまま美しく元気で過ごせる未来は、多くの人の願いですがどこかで両親や親族の病歴から、「同じ病気にかかるのではないか」と心配していませんか。病気になりやすい体質は遺伝するのは確かですが、ただ、発症しない人がいるのも事実です。病気になる人、ならない人。その違いはどこにあるのでしょうか?

病気になる人、ならない人。同じ家系でなぜ違う?

体質を受け継いでも病気を発症しない人がいる!

日本人の平均寿命は年々延び、 実際の年齢よりもずっと若く見える人が多くなってきました。日本老年学会の発表によると、「現在の高齢者は10~20年前に比べて5~10歳若返っていると考えられる」とのこと。多くの人が、若々しく元気でいられる今が、この先も続くことを願っているはずです。

しかしその反面、両親や親族の病歴から「同じ病気にかかるかも」と不安を感じている人もいるかもしれません。多くの人が心配する遺伝。それは自分の力では避けられないもののように感じられます。「遺伝子の異常が原因になる疾患は確かにありますが、最近、疾患を引き起こす原因が遺伝以外にもあることがわかってきました。例えば型糖尿病。“糖尿病家系”という言葉もあるほど、家族内でかかる人が多い病気ですが、本当は遺伝が原因ではないのです」と、大阪大学大学院の森下竜一先生。遺伝が病気の発症に影響するのは20~30%。70~80%は、遺伝以外に原因があるのだそうです。

「2型糖尿病をはじめとした生活習慣病は、病気そのものが遺伝するのではありません。コレステロール値や中性脂肪値、血圧などが高いといった体質が遺伝するのです。同じ家系でも病気を発症する人、しない人がいるのは、その人の遺伝子の働きに違いが出るのが理由です。病気になりやすくする遺伝子が発現したり、また病気になりにくくする遺伝子の発現が抑えられることで、発症するのです」

つまり、病気になりやすい遺伝子のスイッチがオンに、病気になりにくくする遺伝子のスイッチがオフになって発症するということ。病気の発症の70~80%は、このスイッチのオン・オフが関係しているのだそうです。

「一卵性双生児は基本的に全く同じ遺伝情報を持って生まれてきます。ですから、性別や血液型も基本的には同じ。顔もそっくりです。同じ体質も親から受け継いでいます。そんな彼らが年齢を重ねて、進学や就職、結婚などで環境が変わると、次第に顔や身体に違いが出てきます。ヒトの生命に遺伝だけしか影響しないのなら、環境にどんな違いがあっても、彼らに違いは出ないはずです。遺伝子のスイッチがオンになったりオフになったりすることで、ひとりが病気を発症したり、ひとりは発症しなかったりという違いが現れるのです」

病気の発症に大きく関わる遺伝子のスイッチ。それはどのように変化するのでしょうか?次ページでは多くの人が「なりたくない」病気と遺伝子のスイッチの関係をわかりやすくお伝えします。

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