病気になりにくい身体作りを目指せる薬膳。「難しそう」だと感じていませんか?実は、とても楽に、とっても楽しくとり入れられるものなのです!
【湿邪】が、体内に余分な水を溜め込む!
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【湿邪】が、体内に余分な水を溜め込む!
皆さんがこれを読まれている頃、もう梅雨に入ったという地域もあるかもしれませんね。じめじめとしていて、ただでさえすっきりしないこの時期は、身体がむくんで、重だるい……という不調が起こりやすくなります。漢方医学では、梅雨のむくみは【湿邪(しつじゃ)】が原因だと考えられています。【湿邪】とは、気象などによる病気の原因【六淫(ろくいん)】のひとつで、湿度が高くなる梅雨の時期に身体に入りやすくなると言われています。体内に過剰な水を溜め込む性質があるため、むくみが引き起こされてしまうのです。
むくみを解消してくれる食品は、下で紹介している枝豆、空豆、小豆、冬瓜、すいか、とうもろこし、きゅうり、ハト麦のほか、トマトやなす、黒豆、烏龍茶などがあります。これらはすべて、体内の余分な水を、尿として外に出してくれる働きがあります。ただ、薬膳で身体を冷やす食べもの【寒涼性(かんりょうせい)】に分類される、冬瓜、すいか、きゅうり、ハト麦、トマト、なすの摂り方にはご注意を。生命エネルギーとも言える【気】を生み出す胃腸を冷やさないように、身体を温める食品に分類される【温熱性(おんねつせい)】のもの(ねぎや生姜、大葉、にんにくなど)を併せて食べるようにしましょう。また、加熱することでも身体の冷やし過ぎを防ぐことができますよ。
日本の夏は高温多湿ですから、梅雨が終わっても【湿邪】が入り込みやすい状態は続きます。食事での対策をしながら、すこやかな夏をお過ごしくださいね。
体内の余分な水分を排出する枝豆
余分な水分を出す上、胃腸の働きを整える働きも。ビールのお供にすると、胃腸の冷え過ぎを防いでくれます
すいか
身体を冷やすので、温かい飲みものと併せて。今回ご紹介しているレシピ「焼きすいかのカプレーゼ風」も試してみて
きゅうり
身体を冷やすので、味噌汁の具にしてみて。縦半分に切り、斜め薄切りにし、薄揚げなどと併せて
空豆
さやのままトースターで5~10分、真っ黒になるまで焼くと、ほくほくでおいしい簡単おつまみに!
冬瓜
夏が旬ですが、冬までもつことから名づけられた瓜科の野菜。身体を冷やすので、生姜などと併せてどうぞ
ハト麦
ご飯を炊くときに加えたり(米1合に対して大さじ1)、下茹でをしてスープやサラダに加えても
小豆
砂糖を入れず、シンプルに茹でた小豆に、温めたココナツミルク&牛乳を併せれば、ちょっと変わったお汁粉に
とうもろこし
ひげと根元を取って、皮つきのままラップをして500Wのレンジで5分加熱。蒸しとうもろこしの完成!