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知っトク!?健康スキル

溜めない!発散する!ストレスをコントロールする秘訣(4/4)

掲載号 WEB限定

もう悩まなくていい!あなたの世界を変える脳科学

ストレスにつながる、
仕事や子育てなどでの色々な『悩み』…。
でも、その悩み、
本当は“悩む必要がないこと”
かもしれません。

もやもやが晴れる!科学者が使う『リフレーミング』とは

生活をしていく中で、色々な悩みはつきもの。ただ、減らすことはできます。それには『リフレーミング(Reframing)』という方法が有効。これは、脳研究者や物理学者が壁にぶつかったときなどによくやっている方法で、今までものごとを捉えていたフレームを変え、新たなフレームで見るというものです。つまり、“視点を変える”こと。リフレーミングは、悩みの解消にもつながり、心の健康にとても大切だと言われています。心のもやもやを晴らすヒントになる、リフレーミング例をご紹介します。

芸能人など、名前が覚えられない。
年々脳の老化を感じる。

それを覚えることは本当に必要?
脳は100年経っても衰えません。

タレントや俳優の顔はわかるのに、名前がなかなか出てこないということはよくありますね。加齢のせいで…と感じてしまうようですが、実は脳は100年経っても衰えることはありません。脳そのものの寿命は120年あると考えられています。
ではなぜ「年をとるともの覚えが悪くなる」と感じるのでしょうか?それは“覚えられない”のではなく、“覚える必要がない”と脳が判断しているからです。情報の取捨選択は、年齢を重ねて経験が増えることにより上手になります。“芸能人の名前が出てこなかったのは、覚える必要がないから”経験によって、脳がそう判断したとも言えます。『好きなこと』『興味があること』なら、いくつになっても記憶ができます。「若い人はいいわね、すぐに覚えられて」なんて言うと、脳が悲しみますよ。

もやもやが晴れる!科学者が使う『リフレーミング』とはもやもやが晴れる!科学者が使う『リフレーミング』とは

育児から逃げ出したくなる
こともある。母親失格?
子どもが言うことを聞かない。
どうしたらいいの?

母親の脳は、子育てができるように
できていません。
子どもも、親の言うことを
聞かないものなのです。

母親が子どもを育てるのは当然だと思われていますが、実は母親の脳は、長く子育てをできるようにはプログラムされていません。太古の昔、女性は一生のうちに10人以上の子どもを産んでいたと考えられています。ですが、一人で大勢の子どもの世話はできませんよね。そのため、小さな子どもの面倒は、先に生まれた兄や姉がみていました。そのような子どもが子どもの世話をする生活は、人類が誕生してから500万年もの間、ずっと続いたのです。文明社会になって1万年。そんな短い時間で、脳は変化できません。子育てから逃げ出したくなるのは、脳から見ればごく自然なことです。子育てを誰かに頼るのは間違いのように感じるかもしれませんが、頼ったって、母親失格ではありません。むしろ頼るべきです。それが、もともとの生理的な脳の本来あるべき姿なのですから。

子どもが親の言うことを聞かないというのも、その歴史から見るとわかります。子どもが子どもの世話をする時代、子どもにとっては、親よりも面倒をみてくれる子どもたちとのコミュニティが重要でした。それは現代でも同じです。例えば一家でアメリカへ引っ越して、子どもが現地の学校に通うようになると、すぐに英語を話せるようになります。それは、親よりも友だちとのコミュニケーションを重要視している証拠だと言えます。人間の脳は、乳離れするとコミュニティで生きていくようになっているのです。

子育ては、ひとりではできないもの。がんばり過ぎず、誰かを頼ることも、子どもとの距離を考えることも、親子関係にとって大切なのだと思います。

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