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知っトク!?健康スキル

“感じる光”で身体と生活リズムを整える。だるさや、眠気の改善にも!(2/3)

掲載号 vol.54

記事内容

読了時間:12分

近視の抑制や心のケアにも。目から始まる、健康効果

生きるために必要な光を感じるセンサー

朝起きて、太陽の光を浴びる。目を“ものを見る器官”だと思っていると、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、この光は“見て”いるのではなく、“感じて”いるのだそうです。

目はものを見る機能だけでなく、明るさを感じる“光センサー”の機能も持っています。なぜこの光センサーがあるか、植物で考えるとわかりやすいかもしれません。例えばひまわりは、成長のために太陽の光が当たる方角に向いています。目はありませんから、この光センサーを使って光があたる方角を察知しているのです。桜が春にいっせいに咲くのも、この光センサーがあるから。桜は、光の変化で昼と夜のバランスを感じていて、気温の変化も併せて春が来たと察知し、花を咲かせています。そもそも生命体はひまわりや桜と同じく、目を持っていませんでした。目を持つ生命体が現れたのは、約5億年前。地上に住める環境が整ったのが25億年前だと考えると、20億年間もの間、目というものがなかったわけです。目で“見る”ことができなくても、昼と夜がある地球で生きることができたのは、この光センサーがあったからです。私たちヒトの光センサーは、脳や皮膚、そして進化の過程で得た目にあります。光センサーが最も多く集まっているのが目なのです」

目は見るだけでなく、光を感じることでさまざまな健康効果を得られる器官だと言えます。北欧に暮らす人たちが、積極的に日光浴をするのもそのひとつ。光を浴びないと、メンタルに不調が現れてしまうからです。

「北欧では【冬季うつ】が身近な問題で、悩まされている人も多くいます。目にある光センサーと“幸せホルモン”と呼ばれるセロトニンは関係があるとされ、日光の不足で幸福感を得られにくくなると考えられます。フィンランドやスウェーデンの、冬至の日照時間は約6時間ととても短いため、日光浴は冬季うつの予防のために欠かせないものなのです」

光の不足が近視の原因にも!?

さらに、光不足と近視の関係もわかってきました。昔から読書や勉強の時間が長い子どもが近視になると言われてきましたが、それだけでなく、屋外に出ないこととの関係も考えられています。

「近視の発症は9~15歳がほとんどです。それはこの時期に、“目の長さ(奥行)”が伸び過ぎることが原因のひとつ。目の長さが伸びることは正常なことですが、最近はちょうどいいところで止まらない子どもが多いのです。それには屋外での活動時間の短さとの関係が考えられているのです」

近視の多くは
“目の長さ”が伸びることが原因

目の長さとは、角膜から網膜までのことで、【眼軸長】と呼ばれています。網膜で像を結ぶことができれば正視ですが、眼軸長が伸びてしまうと網膜より手前で像が結ばれるため、遠くのものが見えにくい状態、つまり近視になるのです。

正視・近視の仕組み

読書や勉強など、近見作業が近視を進めることは否定できないそうですが、1日2時間程度の屋外活動で、近視の発症を抑えられることがわかったのだそうです。

「それを受けて私たちが研究を進め、7つある可視光のひとつ【バイオレットライト】に近視を抑制する力があることがわかりました。バイオレットライトは屋外にしかない光です。コロナ禍で、近視の子どもが増えたと世界各国で報告があり、それは厳しい外出制限でバイオレットライトをとり入れづらくなったことが原因のひとつだと言えます」

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