『褐色脂肪細胞』で脂肪燃焼!身体を変える食事・運動法
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『褐色脂肪細胞』で脂肪燃焼!身体を変える食事・運動法
褐色脂肪細胞は、熱を生み出すのが仕事。パワーアップさせるには寒いと感じることがベストだそう。室温19度の部屋で、氷のブロックに2時間足を乗せると、褐色脂肪細胞のエネルギー消費が増加するという実験結果もあります。が、それを日常的に行うのはあまりに難しい!そこで現在、食べること、運動することで寒冷刺激と同じ効果を得られないかと研究が進められています。今期待されている、褐色脂肪細胞のパワーを上げる&白色脂肪細胞をベージュ脂肪細胞に変える方法をお伝えします!
① 辛いもの
唐辛子のカプサイシン、生姜のパラドール、辛子やわさびのアリルイソチオシアネートなどの辛味成分は、褐色脂肪細胞をパワーアップさせることがわかっています。意外なことに、私たちの身体は辛味成分を温度と共通のタンパク質で認識。温度受容体を刺激しているのです。そこから交感神経を介して褐色脂肪細胞に働きかけ、熱産生を促進。内臓脂肪を減少させる効果もあるとか。夏は辛いものが食べたくなる季節。上手にとり入れて!
② 油
魚油(DHA、EPA)も、辛味成分同様に温度受容体を刺激。褐色脂肪細胞のパワーアップに役立ちます。美と健康に欠かせない魚油。太りにくい身体作りを目指すためにも、やはり魚は積極的に摂りたい食品です。また、オリーブに含まれる苦味成分、オレウロペインも温度受容体を刺激しますから、オリーブオイルも褐色脂肪細胞の活性化につながりそう。オレウロペインは、特にエキストラバージンに多く含まれています。
③ コーヒー・緑茶
コーヒーなどに含まれるカフェインや、緑茶に含まれるポリフェノールの一種、茶カテキンも温度受容体を刺激します。ティータイムも褐色脂肪細胞のパワーアップに役立てられそう! ただ、カフェインは体内時計に影響するので、飲む時間には気をつけて。
運動も食事も楽しく
マウスに運動をさせる実験で、輪回しに加えて迷路やトンネルなど遊びの要素を加えると褐色脂肪細胞がパワーアップ、白色脂肪細胞がベージュ脂肪細胞に変化することがわかりました。また、食べるものでも、おいしい食事とそうでない食事を比較すると、おいしい食事のほうがエネルギー消費量が高くなります(下のグラフを参照)。
参考文献:LeBlanc J, Brondel L. Am J Physiol, 248:
E333-E336, 1985.
栄養価では測れない香りや味も、褐色脂肪細胞・白色脂肪細胞によい変化を与えるようです。どちらも、遊びやおいしさなど“楽しい”と感じることで、より交感神経が刺激されるからだと考えられます。ワクワク・ドキドキも、太りにくい身体作りに大切だと言えます。
① 持続的な運動
褐色脂肪細胞をパワーアップさせるなら、遅筋を鍛えるのが有効。筋肉には大きく分けて遅筋と速筋があり、前者は主に有酸素運動に使われる、長時間にわたって力を維持するための筋肉。後者は瞬発的に大きな力を発揮する筋肉です。遅筋を鍛えるのはジョギングなどの持続的な運動がいいでしょう。寒冷刺激&持続的な運動を組み合わせられる水泳は、よりパワーアップにつながるかもしれません。
② 肩甲骨を動かす
肩甲骨や背骨の周りなど、背面に存在している褐色脂肪細胞。存在している場所を動かして血流を促進すれば、褐色脂肪細胞をパワーアップできる可能性が。効果がはっきり認められた訳ではありませんが、肩こりの解消になるので、損はなし⁉ ピラティスインストラクターの石川沙樹先生に教わったエクササイズを役立てて。
【肩胛骨を動かすエクササイズ】
【肩胛骨を動かすエクササイズ】
【肩胛骨を動かすエクササイズ】