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病気予防!便秘改善!がんばらずに摂れる食物繊維(2/3)

掲載号 vol.27

水溶性・不溶性どちらも必要。それはなぜ?

それぞれの役割がありどちらも大事。

繊維質の野菜だけでなく、あらゆるものに含まれるという食物繊維(図1参照)。

図1 こんなものにも含まれていた! 水溶性食物繊維の仲間 β-グルカン 舞茸や椎茸などのきのこや大麦、オーツ麦などに多く含まれている グルコマンナン こんにゃくの主成分で「コンニャクマンナン」とも呼ばれる。ダイエット食品などにもよく使われる アルギン酸 海藻のぬめり成分で昆布、もずく、めかぶなどの海藻類に多く含まれる ムチン ねばねばした強い粘り気が特徴。納豆や山芋、オクラに加え、鰻などの植物性・動物性問わず含まれる ペクチン 代表的な水溶性食物繊維。みかんやりんごなどの果物に多い。ぷるぷるとしたゲル状の質感が特徴 不溶性食物繊維の仲間 リグニン ココアやチョコレートの原料であるカカオマスに多く含まれる セルロース 不溶性の中でもっともメジャーな食物繊維。穀類の外皮やふすま、りんごや大豆などに多く含まれる キチン・キトサン かにの甲羅や海老の殻に含まれる。サプリメントなど市販のキトサンはこれらから作られているものが多い図1 こんなものにも含まれていた! 水溶性食物繊維の仲間 β-グルカン 舞茸や椎茸などのきのこや大麦、オーツ麦などに多く含まれている グルコマンナン こんにゃくの主成分で「コンニャクマンナン」とも呼ばれる。ダイエット食品などにもよく使われる アルギン酸 海藻のぬめり成分で昆布、もずく、めかぶなどの海藻類に多く含まれる ムチン ねばねばした強い粘り気が特徴。納豆や山芋、オクラに加え、鰻などの植物性・動物性問わず含まれる ペクチン 代表的な水溶性食物繊維。みかんやりんごなどの果物に多い。ぷるぷるとしたゲル状の質感が特徴 不溶性食物繊維の仲間 リグニン ココアやチョコレートの原料であるカカオマスに多く含まれる セルロース 不溶性の中でもっともメジャーな食物繊維。穀類の外皮やふすま、りんごや大豆などに多く含まれる キチン・キトサン かにの甲羅や海老の殻に含まれる。サプリメントなど市販のキトサンはこれらから作られているものが多い

食物繊維は水に溶けるか溶けないかで、水溶性と不溶性にわけられています。例えば、昆布をきざんだときのねばねばするあの質感。あれはアルギン酸という食物繊維によるものです。そのほかにもジャムのぷるぷるした部分であるペクチンや、こんにゃく芋の粘り成分であるグルコマンナンなどが水溶性食物繊維に分類されます。

一方、不溶性は、米などの穀物や、ごぼうやセロリといった繊維質の野菜に含まれるセルロースなど、どれも歯ごたえがある固いものです。

この水溶性、不溶性、どちらかだけ摂ればいいというものではなく、両方が大切なのだそう。それはそれぞれ違った役割を持っているからです(図2を参照)。

図2 腸でどんなことをしてくれる? 水溶性食物繊維 腸内に長くとどまり、ゆっくりと移動。移動する際に糖質や脂質をからめ取っていき、体外へ排出する。また腸内細菌の餌にもなり、腸内環境の改善にも役立つ 不溶性食物繊維 腸内の不要なものを押し出す役割。水分をたっぷり含んで膨張し、腸の壁を刺激。腸の動きを活発にさせ、便や有害部室の排出を促す図2 腸でどんなことをしてくれる? 水溶性食物繊維 腸内に長くとどまり、ゆっくりと移動。移動する際に糖質や脂質をからめ取っていき、体外へ排出する。また腸内細菌の餌にもなり、腸内環境の改善にも役立つ 不溶性食物繊維 腸内の不要なものを押し出す役割。水分をたっぷり含んで膨張し、腸の壁を刺激。腸の動きを活発にさせ、便や有害部室の排出を促す

「水溶性は腸内細菌の餌になり、腸内の環境を整えてくれる効果があることがわかってきています。 そのほか、 腸内の糖質や脂質をからめ取ってくれるので、食後の血糖値上昇を抑え、糖尿病や、動脈硬化の予防に効果的です」ただ食べるだけで病気予防になるなんて!嬉しい驚きです。

「またお腹にとどまる時間が長く、腹持ちがいいので、食べ過ぎ防止の効果があります」ダイエット食品に多く使われるのは、そのためなんですね。

一方の不溶性はひとことで言うと腸内のお掃除役。「腸内で水分を含んで大きく膨らむことで腸を刺激し、便を出しやすくします。これにより便に含まれる発がん性のある有害物質も排出してくれる効果があります。さらに水を含んで膨らむことで便のかさ増しになり、これが便通を促すんです」

将来の自分のために……食物繊維で病気予防。

それぞれの役割を見ていくと、腸内環境を整えたいから腸内細菌の餌になる水溶性を、便秘を改善したいから不溶性を、と思いがちですが、ちょっと待って。両方を摂るべき理由がちゃんとあるのです。

例えば大腸がんの予防を例にとってみましょう。「便に含まれる発がん性物質が腸の粘膜に触れる時間が長いと、大腸がんのリスクは高まります。しかし不溶性食物繊維で排便を促し、速やかに体外に排出することで、がんのリスクの軽減ができます。さらに腸内細菌の餌になる水溶性食物繊維で腸内環境を整えると、発がん性物質を作る菌を減少させることができるので、これもがんのリスクの軽減につながると言えます」

それぞれの食物繊維の役割があって、病気を予防することができるのです。今の元気がずっと続くように、水溶性・不溶性、ダブルの力を活用することが大切なんですね。

きちんと食べれば自然に摂れる。

それでは水溶性と不溶性は、何からどうやって摂ればいいのでしょう?一般的に1:2が理想だと言われていますが、これはあまり難しく考えなくてもよさそうです。というのも、ほとんどの食べ物には、多い少ないの差はあっても水溶性・不溶性のどちらも含まれているからです。いろいろなものを偏らずに食べれば、やはり食物繊維は自然に摂れると言えます。

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