fufufu TOP  > 特集記事一覧  > 毎日出ないのが「便秘」ではない! 便秘解消に薬は危険?ヨーグルトは効く?

知っトク!?健康スキル

毎日出ないのが「便秘」ではない! 便秘解消に薬は危険?ヨーグルトは効く?(1/4)

掲載号 vol.34

今すぐ知識をアップデート!目からウロコの便秘の話。今すぐ知識をアップデート!目からウロコの便秘の話。

便秘は多くの女性が悩まされるもの。改善しよう! と努力した経験は、きっと誰にでもあるでしょう。便秘はありふれたもの。ですが、驚くべきことに、長い間、“便秘の定義“が明確ではありませんでした。つまり、あなたが思っている便秘が、実は便秘ではなかった、ということもあり得るのです。便秘とは何か? どんなリスクがあるのか?今までの知識をアップデートして、“新しい便秘“を考えましょう。

この先生に聞きました!

中島 淳 先生

中島 淳 先生

なかじま あつし

横浜市立大学 大学院 医学研究科
肝胆膵消化器病学教室
主任教授・診療部長

医学博士。大阪大学医学部卒業。社会保険中央総合病院内科、ハーバード大学客員准教授、横浜市立大学附属病院消化器内科教授などを経て現職。専門は消化管運動異常、特に慢性特発性偽性腸閉塞、難治性便秘、機能性腹部膨満症。肥満と消化器疾患、特に非アルコール性脂肪肝炎(NASH)など

この先生の他の記事をみる

毎日出ないのが「便秘」ではない! 便秘解消に薬は危険?ヨーグルトは効く?

日本は“便秘後進国”治療法にもバラつきが。

「便秘で悩んでいますか?」と聞かれて、自信を持って「いいえ」と答えられる女性は少ないかもしれません。雑誌、ウェブサイトには、悩めるそんな女性に向け、便秘に関する記事がさまざまに紹介されています。“便秘は肌荒れや肥満の原因”“便秘改善には、食物繊維”。便秘に悩む女性にとって、それらは常識になっていることでしょう。もちろん、間違いではありません。ですが、正しいとも言えません。実は、日本は“便秘の後進国”だとされています。驚くべきことに、つい最近まで“便秘の定義”さえ明確ではなく、治療方法にもバラつきがあったのです。

「それではいけない、と昨年医師に向けた『慢性便秘症 診療ガイドライン』を作りました。便秘は、消化器科の専門医だけではなく、あらゆる診療科の医師が治療するもの。例えば、妊婦であれば産婦人科医が、子どもであれば小児科医が治療します。内科や泌尿器科などでも治療をします。ですから、標準がなくてはならない。治療する側に偏った考えがあれば、患者にも偏った考えが生まれてしまうからです。便秘とは何か、どう治療すればよいのか。標準を定める必要があったのです」

お話をうかがったのは、横浜市立大学の中島 淳先生。『慢性便秘症 診療ガイドライン』作成に携わった医師のおひとりです。

糖尿病、高血圧同様コントロールが必要。

便秘をリサーチする上で、編集部がまず驚いたのは、“便秘は女性に多い”だけではないこと。

「女性ホルモンの関係で、女性に便秘が多いのは事実です。が、60歳を超えると、有病率は男女ともに増加(下のグラフを参照)。つまり便秘は、加齢によっても罹りやすくなる病気なのです。誰もが無関係ではありません。ですから、医師を含め、一人ひとりが便秘を正しく理解する必要があるのです」

日本における便秘の有病率

日本における便秘の有病率日本における便秘の有病率

参考文献:平成25年厚生労働省の国民生活基礎調査

50代までは女性が多く、明らかな性差が見られますが、60歳を超えると男女ともに増加し、差がなくなっていきます。80歳を超えると、男性の有病率が女性を超えます

今は悩んでいなくても、年齢を重ねることで誰にでもなる可能性がある便秘。糖尿病や高血圧と同じように、コントロールすべきものだと、先生は話します。

「血糖値や血圧が高くても苦痛はありませんが、便秘はそれだけでとても苦しくつらい。しかも、糖尿病や高血圧がやがて恐ろしい病気につながっていくように、便秘を正しく理解して改善に努めなければ、大腸がんなどの大きな病気を見落としてしまうことにもなります。便秘をきちんとコントロールしないと、結果、生活の質を落とすことになってしまいます。たかが便秘だと考えてはいけないのです」

『慢性便秘症 診療ガイドライン』をきっかけに、変わりつつある便秘の常識。毎日出ないと悩んでいる人も、毎日出ていると安心している人も、その考え方をアップデートする必要がありそうです。

この記事の関連記事

もっとみる