私たちが目指すのは「薬に頼らない製薬会社」。
薬で症状の緩和や改善をはかるだけではなく、身体を作る食から本当の健康を目指したい。
そんな想いから、さまざまな食に取り組んでいます。
「食べる」ことに向き合い
「作る」ことも始めました!
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「食べる」ことに向き合い
「作る」ことも始めました!
ロートの原点回帰。
縁ある宇陀の地で農業をスタート!
こんにちは、くらこです。製薬会社であるロートが食に取り組む理由をお伝えするこの連載。前回は、その原点となった薬膳ランチのお話をしましたが、今回のテーマは農業。直営のレストランやカフェを作ったときも驚かれましたが、製薬会社が農業というのは、それ以上に疑問かもしれませんね。けれど、農業も食です。健康や美容を追求して料理を提供するなら、それらを生み出す素材作りが大事! という思いから、農業に行き着いたのです。薬はもともと、自生する植物などから作られていました。ですから、自然と向き合う農業を行うことは、ロートの原点回帰とも言えますね。
2013年、農業を専門とする事業部を設立。翌年、奈良県宇陀市で農業法人『はじまり屋』を立ち上げました。宇陀には古くから薬草が育ち、薬発祥の地とも言われています。『日本書記』には日本初の「薬猟(薬効のある鹿の角を取り、薬草を摘む行事)」がここで行われたと書かれているんですよ! 江戸末期には国産生薬を扱う和薬店など、薬にまつわる店がたくさんあったそうです。また、ロート製薬創業者の山田安民が生まれた土地でもあり、今も生家が残っています。不思議な縁を感じる場所ですね。
豊かな土地の力を枯らすことなく活かしたい!
農業への参入を決めたとき、私たちが目指したのは、本当の健康につながる、本当によい素材を作ること。かつて多種多様な薬草が茂った宇陀は、豊かな土壌、澄んだ空気、奥大和の山々から流れてくる豊富な水、昼夜の寒暖差など、理想的な条件がそろっています。土地そのものに力があるのです。ここなら、目指すものが作れるはず! と、標高350メートルの場所に農場を作り、野菜を育て始めました。
『はじまり屋』では、農薬や化成肥料を使わず、資源を再活用する循環型有機農業を行っています。手間はかかりますが、土地への負荷が少なく、安全で品質のよい野菜を育てることができるのです。2019年10月には、有機JAS認証(化学物質に頼らず、自然界の力で生産された食品を表す)も取得しました。
また、奈良県とともに、農村地域の活性化、人材育成、かつて盛んだった生薬栽培の推進などにも取り組んでいるんですよ。安心・安全な食材を提供し続けるために、土地の力を活かし、豊かな土壌を未来へ残すこと。それが、健康な社会作りにつながると考えています。
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今も未来もおいしい健康を届けたい。
健康や美容のためといっても、おいしくなければ積極的に食べたいと思えませんよね? 有機栽培の安心感に加えて、宇陀ならではの土地の力に育まれた野菜は、味がよいことも自慢です。栽培するのは、にんじん、玉ねぎ、リーフレタスやベビーリーフなど。どれも味がしっかりとしていて、私も初めてにんじんや玉ねぎを食べたとき、「野菜ってこんなに甘味があったんだ!」と驚きました。痩せた土地で育った野菜は味わいが物足りないと言われますが、『はじまり屋』の野菜はとても濃厚。それぞれの持ち味を最大限に活かすため、旬にこだわって栽培しています。
これらは、薬膳をベースにしたロートのレストランやカフェの料理に使われるほか、オリジナルの加工品にも。葉が枯れ始める時期まで、土の中で熟させた完熟にんじんのジュースや、特別栽培の玉ねぎをたっぷり使ったドレッシングなどが好評なんですよ。ぜひ一度、お試しください!
宇陀の豊かな土地を守り、未来へつなぐこと。今も未来も安全でおいしい野菜を作り、食を通して人々の健康を支え続けていくこと。これは、ロートにとって、とても大切な取り組みのひとつです。