汗にまつわる 疑問Q&A
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汗にまつわる 疑問Q&A
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- 尿素や乳酸ナトリウムなどが主な天然保湿因子です。肌に水分を留めてくれる成分で、市販されている保湿クリームなどの化粧品にも使われています。汗の量が少ないと、肌表面に水分を蓄えて持続的に肌を保湿することができないため、肌が乾燥しやすくなるのです。
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- 汗はかいた瞬間から保湿成分が角質層にしみ込んでいきます。必要な分はすでに肌に吸収されていますから、ダラダラと流れ落ちる汗は拭いても問題ありません。汗はそのまま放置するとベタベタしたり、臭いの原因にもなってしまうので、タオルなどでやさしく拭き取りましょう。実は乾いたタオルより、濡れたタオルのほうが水分の吸収がいいのですよ。摩擦も少なく、肌のベタつきも解消できますからおすすめしています。
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- 汗には、かいていることを自覚しない汗や暑いときに出る汗、緊張したときの汗、辛いものを食べたときに出る汗などがあります。よく、緊張したときなどのどっと出る汗は悪い汗だと言われますが、保湿効果はどんな汗にもあります。
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- 病原体から身体を守る作用もあります。汗には抗菌ペプチドという物質が含まれており、皮膚表面で悪影響を及ぼす悪玉菌の増加を抑えてくれるのです。また、ダニなどのアレルギーの原因となるアレルゲンの働きを弱めるという報告もあります。
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- はい。運動や入浴などで汗をかく習慣をつけると、徐々にかけるようになります。私たちの身体にある汗腺は200~500万個あり、それは生涯減ることはありません。ただ、汗を出すことをサボる汗腺が増えるだけなのです。ですから、汗腺を鍛えれば、いくつになっても汗をかけるようになるのです。
- 汗が十分に出ないと体内に熱がこもり、その結果、熱中症になるリスクが高まります。汗の最も重要な働きは体温調節作用。例えば体重70㎏の人が1度体温を下げるためには100mlの汗をかくことが必要といわれています。十分な汗をかかないと体温を下げられないということです。熱中症になりやすい人は汗をかけていない人も多いのです。
- サウナは短い時間で大量の汗をかくことができますから、汗腺を鍛えることができます。ただし、汗をかきにくい人は体温調節がうまくできない可能性があるので無理は禁物です。また水分補給も忘れずに。湯舟につかることも効果的ですが、手足浴や半身浴もおすすめです。水圧がかかると汗が出にくくなるため、お湯につかっていない部分が多いほうが汗をかきやすくなるのです。少し熱めのお湯に手と足がつかるくらいがいいでしょう。
- 肌の乾燥は、汗不足以外にも気温や湿度、紫外線など、さまざまな要因があります。入浴時に身体をごしごし洗うこともよくありません。汗をかけていても肌が乾燥しているときは、他の原因も見直してみましょう。