果物にまつわる 疑問Q&A
読了時間:4分
果物にまつわる 疑問Q&A
-
「食事バランスガイド」(厚生労働省と農林水産省が作成)では、1日200gが摂取目標となっています。秋が旬の果物では、りんごや梨は1個、みかんや柿は2個、巨峰のような大粒のぶどうは2分の1房が200gの目安。1度に食べる必要はありません。1日の中で200gを目指しましょう。
-
例えば、りんご(Sサイズ200g)は1個114kcal、みかん(Mサイズ100g)は2個で92kcal、ぶどう(Lサイズ400g)は2分の1房で118kcalです。1日の摂取目標200gを摂っても、シュークリーム1個(100g・228kcal)以下。果物は実は低カロリーなんですよ。
-
果物は朝に食べるもの、というイメージがあるかもしれませんが、朝が一番いいということではありません。いつであっても果物のよさは同じです。ただ、食欲がなくても食べやすいことから、朝食に向いているとは思います。
-
もちろん、生もいいですが、加熱してもいいですよ。加熱でビタミンCが失われると言われていますが、完全になくなってしまうわけではありません。欧米ではお菓子作りだけでなく、料理の材料としても果物が使われているのですよ。生にこだわらず、いろいろな食べ方で楽しみましょう。
-
果物の栄養は皮に最も多く含まれていますから、食べたほうがいいでしょう。果皮の色は、紫外線から身を守るための天然の色素で、高い抗酸化作用があります。例えばりんごやぶどうの皮には、アントシアニンなどのポリフェノールが多く含まれています。柑橘など皮を食べにくい場合は、よく洗ってからジュースやジャムにするといいでしょう。
-
ビタミンCは少し減りますが、栄養素はフレッシュの果物とほぼ変わりません。手軽に摂れること、長期保存ができること、そして栄養が詰まった皮も摂りやすくなることがメリットです。砂糖漬けにしたものがよく知られていますが、砂糖不使用のものもあります。シリアルやヨーグルトに混ぜたり、紅茶などの飲み物に入れるなどして楽しみましょう。
-
バナナやアボカド、柿、キウイなどです。カリウムは、摂取が過剰になっているナトリウム(食塩由来)の排出を促す、とても大切なミネラルです。ただ、カリウムだけが必要というわけではありませんから、同じ果物を摂り続けるのもよくありません。含有量に差はありますが、多くの果物にカリウムは含まれています。いろいろな果物を摂りましょう。
-
ベストというものはありません。これは、果物に限らず食物すべてに言えること。食物にはそれぞれ栄養があり、いろいろなものを食べることで美と健康を作ることができるのです。パンダは笹だけでも生きていけますが、ヒトは肉も魚も穀物も野菜も、何でも食べて進化してきた生き物ですから、これだけ食べていればいいというものはないのです。果物も、毎日同じものを摂り続けるのではなく、旬を楽しみながらいろいろなものをおいしく味わうようにしましょう。
日本で、最も大腸がんの発症率が低い県は愛媛県。いくつかの理由が考えられる中、柑橘類を多く摂っていることも、そのひとつに挙げられています。愛媛県は、柑橘類の生産量も日本一。みかんの“箱買い”も珍しくないとか。白い筋も薄皮もそのまま食べることで、食物繊維をたっぷり摂れ、大腸がんの発症低減につながっていると考えられているようです。