脳が働いている状態とは!?脳を働かせる方法とは!?
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脳が働いている状態とは!?脳を働かせる方法とは!?
脳が働けば神経細胞が増加!
筋肉と同じく、使わなければ衰えてしまう脳。生まれたときからデジタル機器がある世代では、低年齢から脳を使っていない、つまり働かせていない状態が増加しているのだそうです。
「スマートフォンやパソコンなどデジタル機器を使う習慣が多い子どもは、脳が発達しにくいことがわかっています。私たち東北大学の研究として、仙台市内に住む5〜18歳の子ども224人の脳の発達の様子を3年間にわたって調査したところ、インターネット利用の多い子どもは大脳灰白質(だいのうかいはくしつ)の発達に遅れがあることが認められました」
大脳灰白質とは脳全体をつなぐ神経細胞が集まる場所。発達に遅れがあるというのは、この体積の増加があまり見られなかったということです。
神経細胞が
詰まっている、
大脳灰白質
大脳灰白質とは、大脳を覆う皮質のことで、ここに多くの神経細胞が存在しています。神経細胞同士は神経線維でつながり、さまざまな情報がこのネットワークに電気信号として流れます。神経線維が増えることで情報伝達がスムーズになります
「神経細胞は、神経細胞体とそこから伸びるひものような神経線維からなり、数多くの神経細胞とつながり合っています。私たちが考えたり、記憶をしたり、行動をしたりするとき、この神経細胞のネットワークに情報が電気信号として流れます。これが、脳が働いている状態。脳は働かせなければ衰えますが、働かせれば働かせるほど発達します。神経線維の1本1本が長くなり、枝分かれをしてどんどん増えていくのです。脳の体積が増えるのは、神経線維が増えたことを示しています。それによって脳の神経細胞のネットワークがより情報を送りやすくなり、機能が高まるわけです」
悪いのはスマホではなく、脳を働かせる時間の減少。
加齢によって、少しずつ脳の神経細胞が減り、脳の体積も減っていきますが、神経線維は何歳からでも増やすことができ、脳の機能を高めることもできます。脳には、年齢に関係なく変化する力があります。だからこそ、デジタル機器とのつき合いかたを考えるべきなのです。デジタル機器そのものが悪ではなく、脳を働かせる習慣が少なくなっていることが問題なのです。
「学習によって、何歳からでも脳の体積が増やせることがわかっています。それには【処理速度】と【記憶容量】がカギになります。脳の前頭前野が活性化していると情報を処理する速度が速く、記憶を留めておける容量が大きいことがわかってきました。以前から“読み・書き・計算”がよいことはわかっていましたが、それらを行うときに【処理速度】と【記憶容量】を意識することで、前頭前野がより活性化することがわかったのです。一日に10分程度でいいので、毎日トレーニングを続けてください。もちろん、スマホは別の部屋に置くなどして、集中して行いましょう」
前頭前野を
働かせるトレーニング
情報の処理速度を上げる
新聞や小説などをできるだけ早く【音読】しましょう。記事や物語の内容を理解する必要はなく、文字を記号として処理し、声に出してできるだけスピードを上げて読むことが大切です。
計算ドリルなどを使って、できるだけ早く計算問題を解いていきましょう。難しい計算でなく、1ケタの簡単なものであることが重要。正解する必要もありません。短時間で次々に解いていくことが大切。
記憶容量を増やす
ペンと紙を使って文字を書いてみましょう。手紙や日記は、記憶を引き出しながら書くことになりますし、漢字などを思い出しながら書くことができます。メモをとるときもできれば手書きで。
本をじっくり読むことも効果的。読書は、内容を理解するために登場人物や要点などを記憶し、その記憶を使って次の文章を読み進めるものなので、非常によい脳のトレーニングになります。
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