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大人も子どもも、ビタミンD不足!?過剰な紫外線対策が骨を弱くしているかも(4/4)

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身体のために知っておきたい!ビタミンDの摂り方

人間に最低限必要なビタミンD量は、一般的に1日あたり15μg〜20μgだと言われています。摂り方は食事・日光を浴びての体内生成の2通り。しかし、2019年現在、厚生労働省による食事摂取基準は18歳以上で、1日あたり5.5μgとされています(2020年版の食事摂取基準では8.5μgに引き上げられる見込み)。15μg以上を満たすには、食事だけでなく、日光の力も借りたいもの。これからご紹介する摂り方を、ぜひお試しください。

日光で摂る!

日光浴だけより、散歩にすると尚良し!

運動にもなって一石二鳥!

気持ちのいい晴れの日は、日光浴もいいですが、運動にもなる散歩がおすすめ。健康な骨と筋肉を保つにはビタミンDだけでなく、身体に適度な負荷をかける運動も必要です。日光を浴びながら1日5〜30分程度(季節や場所により異なる)を目安に歩きましょう。
近年の窓ガラスは紫外線カット効果が施されているため、窓越しの日光浴ではビタミンDを生成できません。ご注意を。また、職場と家の行き帰りや散歩などで日光を浴びていても、日光量は季節や地域、時刻によって異なり、ビタミンDの生成に必要な日光を浴びる時間も異なることに気をつけてください。

運動にもなって一石二鳥!

(参考)10μgのビタミンD生成に必要な
日光を浴びる時間

(参考)10μgのビタミンD生成に必要な日光を浴びる時間(参考)10μgのビタミンD生成に必要な日光を浴びる時間

晴天日にUVカット不使用時の顔と手の甲(水平)に日光暴露した際の計算値
参考文献:国立環境研究所

食べ物で摂る!

基本は「魚」、種類の把握も必須です

ビタミンDを豊富に含む食品の摂取を心がけよう!

ビタミンDは野菜や肉ではほとんど摂ることができません。ビタミンDを摂れる食品は主に魚類やきのこ類ですが、種類によって大きな差があります。例えば100g当たりの場合、紅鮭は約38.4μg含んでいますが、ししゃもはわずか約0.6μg。魚を食べているからといって、ビタミンDを十分に摂れているとは限りません。さらに、覚えておきたいのはビタミンDが脂溶性であること。ビタミンDを含む食品は、炒め物や揚げ物にしたり、油を含むメニューと一緒に食べるのがおすすめ。そうすることで、ビタミンDを効率よく吸収できます。

ビタミンDを豊富に含む食品の摂取を心がけよう!

ビタミンDを豊富に含む食べ物例(µg)

魚類魚類魚類
紅鮭(焼き)[一切れ/100g]38.4μg
真ガレイ(焼き)[100g]17.5μg
しらす干し(半乾燥品)[10g]6.1μg
きのこ類きのこ類きのこ類
きくらげ(乾)[2枚/2g]1.7μg
しいたけ(乾)[2個/6g]0.8μg

※[ ]内は1回で食べる標準量
参考文献:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂) 」

1日に必要な最低必須量を満たすには朝食に紅鮭を一切れ食べるだけでもOK!

1日に必要な最低必須量を満たすには
朝食に紅鮭を一切れ食べるだけでもOK!

日焼けやシミの防止のために、日焼け止めは一年中欠かせない、日光に当たりたくないという方は、しっかり食事で摂ることを心がけましょう。時にはサプリメントを取り入れてもOK。身体のために、自分の生活スタイルに合ったビタミンD補給をはじめませんか。


この先生に聞きました!

津川 尚子 先生

津川 尚子 先生

つがわ なおこ

大阪樟蔭女子大学 健康栄養学部
教授

薬学博士。神戸女子薬科大学(現 神戸薬科大学) 卒業。神戸薬科大学衛生化学研究室准教授を経て 2015年4月より現職。骨の健康とビタミンに関する研究が専門。

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