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知っトク!?健康スキル

『魚の医力』魚の栄養で健康に | DHAが認知症予防に役立つ(2/3)

掲載号 vol.35

記事内容

読了時間:9分

筋肉作りにも!魚の栄養 | タンパク質・タウリン・ビタミンB群

サプリメントより楽に栄養を摂れる!?

EPAやDHAをサプリメントで摂ったり、オメガ3系の脂肪酸・えごま油やアマニ油を摂っている人も多いでしょう。それはもちろん、大切なこと。でも、魚の代わりとして摂っているなら、やはりそれももったいない!魚介類には、脂だけではない医力があるからです。

「脂のほかにもさまざまな栄養があるのです。タンパク質が豊富であることも魚の医力。筋肉の材料として肉がいいと思われているようですが、魚にも効果があります。かまぼこなどの材料となる白身魚・スケソウダラを摂ると、筋肉量が増えたとの報告があります(下のグラフ参照)」

筋肉量の増加を促進。
コレステロール値の改善も!

タンパク質

第1特集『あたらしい、栄養バランスの考え方』でお伝えした通り、タンパク質は健康に欠かせないもの。筋肉量増加には肉がよいと思われていますが、実は魚にも効果があります。かまぼこなどの材料となる白身魚スケソウダラに、筋肉量増加を促進する効果があることがわかったのです(下のグラフ参照)。ほかにも、男性20人が魚肉ソーセージ(原料はスケソウダラ)を8週間摂り続けた試験で、悪玉とされるLDLコレステロール値の低下、善玉とされるHDLコレステロール値の上昇が見られたという報告もあります。

タンパク質を多く含む魚介類
しらす干し、いわしの丸干し、まぐろ、かつお など
スケソウダラを摂ると筋肉が作られやすいスケソウダラを摂ると筋肉が作られやすい

参考:2017年11月開催の「内閣府 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の発表より ※この研究の一部は、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の「次世代農林水産業創造技術」との共同研究により実施65歳以上の25人で調査。食事でスケソウダラ入りのスープを摂るグループと摂らないグループに分け、それぞれ週に2回の運動を実施。3週間後と6週間後に、椅子から立ち上がる回数の変化を比較した結果。スープを摂ったグループの方が試験前よりも立ち上がる回数が増え、特に3週間後の結果が、摂らなかったグループより約5%上回っていることから、スケソウダラのタンパク質が、より早い筋肉合成に役立つと言えます。

肝臓を守る作用に加え
コレステロール値の低下も。

タウリン

栄養ドリンクに配合されていることでも知られるアミノ酸の一種、タウリン。疲労回復効果が有名ですが、お酒で疲れがちな肝臓も守っています。アルコールの分解に負担がかかる肝臓の細胞を守り、再生を促す働きがあります。また、肝臓の胆汁生成を促進する働きも。胆汁を作るとき血中のコレステロールが消費されるため、コレステロール値を下げる効果があるのです。タウリンは、いかやたこなどの介類に含まれています。いか、たこはコレステロールも多く含むことから、食べないほうがいいと言われていましたが、むしろコレステロール値低下に役立つのです。心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患や、糖尿病に対する改善効果も数多く報告されています。

タウリンを多く含む魚介類
いか、たこ、帆立、ぶりやまぐろなどの血合いの部分など

エネルギー代謝を高め
疲れにくい身体に。

ビタミンB群

食事から摂った栄養素を代謝し、エネルギーを作るために必要なのがビタミンB群。疲れやすい人は、ビタミンB群の不足によってエネルギーをうまく作り出せていないかもしれません。糖質の代謝にはビタミンB₁、脂質の代謝にはビタミンB₂、タンパク質の代謝にはビタミンB₆が必要。魚にはビタミンB群が多く含まれているので、魚肉のタンパク質と脂質を効率よくとり込めます。

ビタミンB₁を多く含む魚介類
鰻の蒲焼き、たらこ、いくら、真鯛など
ビタミンB₂を多く含む魚介類
鰻の蒲焼き、うに、ずわいがになど
ビタミンB₆を多く含む魚介類
まぐろ、かつお、いわしの丸干しなど

骨粗しょう症予防に。

カルシウム&
ビタミンD

骨や歯の健康を保つカルシウム。効率よく摂れる、しらすやいわしなど丸ごと食べられる小魚には、カルシウム吸収率を助けるビタミンDも豊富。小さいながらも大いに骨粗しょう症予防に役立つ魚なのです。

カルシウム、ビタミンDを多く含む魚介類
しらす、いわし、桜海老など

肌や髪を若々しく保つ。

亜鉛

亜鉛は、身体で作ることができず、食事などからとり込む必要があるミネラル。細胞の新生を活発にする働きがあります。潤いある肌や豊かな髪を維持するためにも必要。牡蠣が亜鉛の多い食品の代表です。

亜鉛を多く含む魚介類
牡蠣、はまぐりの佃煮、たらばがになど

ダイエットをサポート

カルニチン

体内で合成されるアミノ酸の一種で、不足することはありません。心臓や筋肉、骨格筋などに脂質を運びエネルギーを作る働きがあるので、食事にプラスすると肥満の改善に役立つと考えられています。

カルニチンを多く含む魚介類
帆立(貝柱)、ぶりやまぐろなどの血合いの部分 など

高い抗酸化作用で、抗老化。

アスタキサンチン

赤色の色素成分。強力な抗酸化作用が特徴で、β-カロテンや、ビタミンEの100~1000倍も高いとも言われています。動脈硬化やがんの予防をはじめ、紫外線による肌ダメージを抑制する働きもあります。

アスタキサンチンを多く含む魚介類
鮭、海老、いくら、金目鯛、かになど

栄養ドリンクに配合されていることで知られているタウリンも、魚介類の注目すべき医力。コレステロール値の改善に役立つのだそうです。

「タウリンは、アミノ酸の一種で、いかやたこ、貝類や魚の血合い部分に含まれています。コレステロールや中性脂肪の低下、糖尿病に対する改善効果なども報告されています。動物実験ではがんを抑制する効果もあることがわかり、これからも多くの機能が研究で解明されると期待されています」

そのほかにも、三大栄養素の代謝に欠かせないビタミンB群、カルシウムや、それを吸収しやすくするビタミンD、高い抗酸化力を持つアスタキサンチンなど、さまざまな医力があります。

「それだけのものをサプリメントで摂ろうと思ったら、むしろ大変。魚介をおいしくいただいて、健康を目指すほうがいいと思いませんか?」

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