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栄養バランスを改善 | 糖質・タンパク質・脂質、最も大切な三大栄養素は?(1/4)

掲載号 vol.35

糖質を抑えるだけでいいの?あたらしい、栄養バランスの考え方。糖質を抑えるだけでいいの?あたらしい、栄養バランスの考え方。

食事を考えるとき、気をつけていることは何ですか?肥満予防のために、摂取カロリーを減らしている?糖質や脂質は、できるだけ摂らないようにしている?実は、それだけでは、大切な栄養の効果を十分に得られていない可能性があります。身体の中で、栄養がどう使われているのか?それがわかれば、もっと健康につながる食べ方ができるのです。

栄養バランスを改善 | 糖質・タンパク質・脂質、最も大切な三大栄養素は?

推奨摂取量は必要最低限の量。

万病のもとである肥満を防ぐため、糖質は控えめに。できるだけカロリーも抑えて。健康的な食べ方として、それが今の主流となっているようです。夜はご飯を控えるなど、編集部メンバーもやはり、糖質の摂り方には気を使っているつもりでした。が……。あるセミナーに出席したメンバーから「それだけでは、健康を目指す食べ方とは言えないそうです!」との報告が! 出席したのは、オーソモレキュラー(分子栄養学)のセミナー。オーソモレキュラーとは、必要な栄養素を補うことで細胞の働きを向上させ、健康を維持するというものです。どうやら私たちは、糖質やカロリーを気にするあまり、大切な栄養を考えられていなかったようです。そこで、オーソモレキュラー療法を行っている『新宿溝口クリニック』の溝口 徹先生にお話をうかがいました。

「糖質、脂質、タンパク質。その三大栄養素の中でタンパク質はとても大事なのですが、それを理解している人は少ないと感じます。厚生労働省が定める食事摂取基準で、推奨される1日のタンパク質の摂取量は、18歳以上の女性で50gとされています。摂取が難しい数字ではありませんが、ただこれは心身にとって必要最低限の量。これ以下では栄養欠乏症になるというレベルなのです」

確かに、タンパク質不足とは考えてこなかったかもしれません。ただ、推奨量をクリアすればいいということではないようです。

「タンパク質は英語でprotein(プロテイン)と言いますね。語源はギリシャ語で、“最も大切なもの”という意味です。それがよくわかるのが、2002年に始まった秋田県大仙市の取り組み。他県に比べ、高血圧や動脈硬化が多く、平均寿命が短かったことから、栄養から見直そうと食事指導を行いました。住民の血液検査の結果から軽い低タンパク状態だとわかり、肉や魚、卵、豆、乳製品などタンパク質を多く含む食品をリストアップ。それらを1日にまんべんなく摂るように指導をしたところ、平均寿命が延びて全国平均に追いついたのです。注目すべきは、動物性タンパク質の摂取量が増えたにもかかわらず、動脈硬化が減少したこと。肉、乳製品、卵などに含まれるコレステロールが動脈硬化のもとになると考えられていたため、それらの摂取が控えられていたようです。しかしこのことがむしろあだとなって、病気の原因となっていたのです」

タンパク質が不足することで、免疫力の低下や、骨粗しょう症にもつながるのだと先生。健康を目指す上で、タンパク質はやはり“一番大切なもの”だと言えます。

タンパク質は“最も大切なもの”。

高タンパク、低糖質。では、脂質はどうなる?

大仙市の食事指導の内容は、1日に、10品目すべての摂取を目指すこと(下の表を参照)。この10品目の中には、ご飯や麺などの主食は含まれていません。

秋田県大仙市で行われた食事指導

  • 下の表にある10品目を摂るようにする
  • 食べればその品目を1点としてカウント
  • 少量であっても食べればOK
    (海苔1枚だけでも、食べれば海藻はクリア)
  • 10日で100点を目指す
  1. 1(牛、豚、鶏、羊。肉が原料のハムやソーセージなど)
  2. 2(いか、たこ、貝を含む)
  3. 3(鶏卵)
  4. 4乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)
  5. 5大豆製品(豆腐、納豆、油揚げ、豆乳など)
  6. 6海藻(わかめ、昆布、海苔など。※きのこに変えてもよい)
  7. 7(じゃがいも、さつまいもなど)
  8. 8果物(りんご、みかん、バナナなどなんでも)
  9. 9(バター、オリーブ油など)
  10. 10緑黄色野菜(ほうれん草、小松菜、にんじん、トマト)

「10品目以外を摂らないようにという指導ではなかったのですが、タンパク質の摂取が増えたことで、自然にご飯や麺など糖質を多く含む食品の摂取量が減ったようです」

先生によると、やはり糖質は控えめにしたほうがいいとのこと。では脂質はというと、「摂るべき」。

三大栄養素は、高タンパク、高脂質、低糖質がよいバランスなのだそう。脂質を控えないほうがいい理由は、“あるもの”を減らさないため。それは、今までの常識からすると少し意外なものでした。

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