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知っトク!?健康スキル

つき合い方、それでいいの? 甘いだけじゃない、 糖質。(4/5)

掲載号 vol.28

知らないうちに摂っている!?見直すべきは、その摂り方!

石田千香子先生

摂り方を変えれば病気のリスク減に!

女性、男性、子ども。糖質を摂るパターンが違うようです。肥満や糖尿病を防ぐために、それぞれつき合い方を見直しましょう。

“健康にいいもの”女性はそこに誤解が。

「健康志向の高まりから、糖質についての情報を収集して、食生活でさまざまに実践をしている人が増えたと感じます。ただ、中にはあふれる情報を鵜呑みにして、間違った摂り方をしている人も多いように思います」

糖尿病患者をはじめ、幅広く健康のための栄養指導を行ってきた石田先生。その経験から、女性、男性、子どもと、それぞれ好ましくない糖質摂取のパターンがあると指摘します。

「多くの女性は、ご飯などの主食を極力控えているようです。美と健康のためにと、糖質も脂質も控えた食事を心がけているようです。でもそういった人が特に、知らないうちに糖質を多く摂取してしまっています。例えば朝食にとり入れられる、スムージーやシリアル、全粒粉パン、どれも健康的なイメージですが、すべて糖質です。身体にいいものでも、摂り過ぎはよくありません。特にスムージーは摂り方に注意が必要。果物には食物繊維が含まれていますから、血糖値の上昇はゆるやかです。ただ粉砕されると糖の消化・吸収がよくなり、結果、血糖値を急上昇させてしまいます。また、使う量も多くなりますから、糖質の摂り過ぎにもつながります」

お菓子の摂り方にも誤解があるようです。

「毎日ご飯の量を減らしているからとか、代わりに夕食を抜くからと、スイーツを食べる人も多いようです。摂取カロリーは帳尻が合うかもしれませんが、砂糖は血糖値を急上昇させますから、特に空腹のときは避けるべきです」

男性は満足感優先で糖質が過剰に!

では、男性が見直すべきことは何でしょうか?

「女性に比べると、あまり栄養素を考えずに食事を摂る人が多いように思います。よく見られるのが、主食を重ねて食べるケースです。ラーメンにチャーハンとか、うどんやそばに丼ものを合わせて食べることですね。これはもう糖質の摂り過ぎです。推奨されている糖質の摂取バランスは栄養素全体の50~60%ですから、30~49歳の、あまり運動をしない男性の推定エネルギー必要量から計算すると、1日に摂るべき糖質は287.5g。ご飯と麺を一緒に摂るとそれだけで約150gになるので、外食する場合は、主食を重ねて摂るのを控え、定食スタイルものにするようにしましょう」

今は子どもも糖尿病に。甘い飲料にご注意を。

かつて、子どもの糖尿病といえば、インスリンの分泌が極度に低下、あるいはなくなってしまう1型だけだと考えられていましたが、日本人の多くがかかっている2型が、中学生や高校生にも増加しています。

「13、14歳で、1型よりも2型が増えてきます。糖尿病になりやすい食事を親も子も摂っているのかもしれません。食事と合わせて、甘い飲料の飲み過ぎにも注意が必要です。500mℓに約16個もの角砂糖が入っている計算になります。口当たりがよくゴクゴク飲んでしまうようですが、液体は消化・吸収がよいので血糖値が急上昇します。スポーツドリンクでも同じ。運動時なら効率よくエネルギーになりますが、そうでないときに飲むと、糖が過剰になりがちです」

知らないうちに摂ってしまっているもの、ついつい摂ってしまうもの。それらを見直すだけでも、肥満や糖尿病のリスクを下げられるのです。

CHECK!1日に必要な糖質量は?

推奨されている三大栄養素の摂取バランスは、糖質が50~60%、脂質、タンパク質がそれぞれ20〜25%とされています。1日に必要な糖質量を計算するには、まず右の表から、あてはまる推定エネルギー量を見つけましょう。身体活動レベルはⅠが少なく、Ⅲが多くなります。そして、下の計算式で割り出します。ご飯お茶碗1杯(150g)に含まれる糖質は、55.2g。例えばそれを中心に、どんなものにどれだけ糖質が含まれているか調べながら1日の摂取目安を考えてみましょう。

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