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若く見える人は姿勢が違う!正しい姿勢を保つ10の健康習慣(4/5)

掲載号 vol.25

「仕方ない」をやめて、美しく健康な、今と未来へ!

骨の衰えからくる骨粗しょう症。筋肉量の減少からくるサルコペニア。その先にあるのは、自分の力で生きられない未来。「もう年だから、仕方がない」。そう思うことからまず、変えて行きましょう。そうすればあなたの今も、未来も変わっていくのです。

自分で選べない寿命。だから、運動器が大事!

美しさだけでなく健康も損なう、骨と筋肉の衰え。それは、骨粗しょう症、サルコペニアなどの運動器の病気や、加齢によって運動機能が低下し、歩く、立つなどの移動が困難な状態・ロコモティブシンドロームにつながります。

「日本人女性の平均寿命は、約87歳。世界一の長寿です。でも、平均寿命と、健康で日常生活に制限なく過ごせる期間、健康寿命には大きな開きがあります。つまり、生活に支障がある期間が長く、男性で約9年、女性は約12年もあります。要介護や寝たきりになってしまう原因のトップは、意外にも運動器の障害。脳卒中や認知症よりも多いのです」

生活に支障がある期間が12年。言い換えれば、自分の足で行きたいところへも行けない期間が、12年も続くということ。

「もう長生きしなくていいわ、と思うかもしれませんが、寿命は自分で決められないもの。本人の希望によらず、長生きすることもあります。だからその長い人生を楽しむために、骨や筋肉などの運動器を大切にしてほしいのです」

「年だから仕方がない」。私たちがつい口にしてしまう言葉ですが、まずその考え方をやめるべき、と先生。

「年齢は関係ありません。20代でも、運動習慣がなければ少し動いただけですぐに疲れてしまいますが、運動習慣があれば、50代でもフルマラソンだって走れます」

下図は文部科学省が実施している、体力・運動能力調査の結果。走る、跳ぶ、投げるなどの種目から運動能力を計測するもので、全く運動習慣のない20~24歳と、週3日以上運動をする50~54歳は同じレベルにあります。

70歳、80歳でも今の自分は続いている。

「70歳、80歳は、遠い未来のように感じていると思います。そのときの自分は、今とは違う“おばあちゃん”になっているように想像しているかもしれませんが、多くの患者さんを診ていると、恐らくそれは違うと感じます。70歳でも80歳でも、今と同じ自分が続いている。顔や身体が変わっていっても、気持ちはいつまでも変わらないんです。だから、どれだけ年齢を重ねても、身体が思うように動かせなくなることは悲しく、つらい。今の自分が、自分の足で行きたいところへ行けなくなると考えると、とてもつらいですよね。70歳、80歳で感じるつらさは、それとまったく同じものだと思います」

骨も筋肉も“何もしなければ”衰えていきます。それならば、“何もしない”をやめればいいのです。年齢に関係なく、できることはたくさんあります。

「運動習慣、骨や筋肉の材料になる食事をとり入れて、運動機能が改善した60代、70代の方は大勢います。よい生活習慣は、運動機能の向上に加えて、メタボリックシンドロームや認知症といった“イヤなもの”を予防することにもなります。もちろん、未来だけでなく、今も変わります。姿勢がよくなる、颯爽と歩ける。そして、腰痛や肩こり、疲れやすさなどの不調が改善されて、若々しさ、美しさがより増していきます」

今の幸福をずっと連続させていく。そうすれば未来も今と同じ笑顔が浮かぶはず。

「年だから、仕方ない」をやめる。“何もしない”をやめる。それが、美しく健康な、今と未来を作ります!

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