病気になりにくい身体へ。いい遺伝子のスイッチをオン!
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病気になりにくい身体へ。いい遺伝子のスイッチをオン!
環境や生活習慣で、切り替わる遺伝子のスイッチ。それをコントロールすることが、笑顔あふれる未来につながります。よい生活習慣で、病気になりにくい身体へスイッチを入れましょう!
体重や体脂肪率の変化。それを喜びに継続を。
遺伝子のスイッチは環境や生活習慣で切り替わるもの。それは病気にならない未来のために、自分自身でスイッチを入れられるということ。遺伝的な体質を変えることはできなくても、よい生活習慣を持つことで、病気になりにくいようにいい遺伝子のスイッチを入れることができるのです。スイッチを切り替える生活習慣の柱になるのは、やはり食事と運動。
「和食を摂るようになれば、中性脂肪や血糖値などが改善、減塩をすれば血圧が改善します。よい食生活は、まずこうした直接的な効果が現れます。そしてそれを続けることで、遺伝子の働きが変化し、病気になりにくい身体が作られていくのです」
運動も同じく、肥満の解消など直接的な効果の後に、遺伝子のスイッチが切り替わります。食事も運動も長く続けることが大切と、森下先生。
「遺伝子のスイッチが切り替わるまでには、少し時間がかかりますから、長期的に継続することが理想です。食事でいえば、まずは1年。長いように思われるかもしれませんが、2~3か月で、体重や体脂肪が減るなど直接的な効果が現れてきますので、目に見える結果を喜びに感じながら、続けていくのがいいと思います」
孤独は、病気になりやすいスイッチを入れてしまう!
ストレスもやはり、遺伝子のスイッチにかかわっているようです。UCLAのスティーブ・コール博士の研究で、孤独を感じている人は病気になりやすくなるように、遺伝子のスイッチが切り替わるそうです。いつも前向きな“ごきげん”な人が、健康で長生きであることは科学的にも証明されつつあります。ごきげんが、遺伝子のスイッ チにどのように関係するかどうかはこれからの研究になるようですが、何事も前向きにとらえられるようになると、食生活の改善も運動も、楽しみながら続けられるようになると言えます。
病気にならないことで長い人生を楽しめる!
いい生活を継続することに対して、自信がないと言う人も多いと思います。少し意外なようですが、森下先生は時々休んでもいいと話 します。「よい方向へ遺伝子のスイッチを入れられれば、好きなものを食べたり、運動を休んだりする期間が少し続いても、病気になりやすい状態に戻りにくくなります。継続した効果はしばらく持続します。例えるなら貯金。それは未来に持ち越すことができます」
あまり気負わず、途中でくじけてもまた始めたらいいという気持ちで、取り組めばいいのだそうです。
「目には見えませんが、老化や病気から自分を守る鎧を、自分で作ることができるのです。さらに、いい遺伝子のスイッチがオンになった状態を、生まれてくる子どもに受け継ぐこともできます。近い将来、日本人の平均寿命が120歳まで延びることもあり得ると思います。その長い人生を楽しむためにも、病気にならないように、いい遺伝子のスイッチを入れることが大切なのです」