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ほっこり癒しの時間

東京下町を気ままにお散歩♪古今の文化を楽しむ浅草の旅(1/2)

掲載号 vol.8

Vol.2

記事内容

読了時間:8分

古(いにしえ)に思いを馳せながら参拝する浅草寺。

東京の中でも、今なお昔ながらの風情を色濃く残す台東区・浅草。日本有数の観光地でもあるここ浅草の風景が、最近大きく変化しました。自立式電波塔としては世界一の高さを誇る東京スカイツリーが登場したことで開発が進み、懐かしさと未来感覚が混在する風景を織りなしているのです。今回は、そんな新旧が同居する浅草の街を、ぶらりと散歩するように旅します。

最初に足を運んだのは、浅草の中心と言える浅草寺。山門の風雷神門、通称・雷門を含め、あまりにも有名なお寺ですが、意外と知らないその歴史は古く、飛鳥時代まで遡ります。縁起はおもしろいもので、ある春の日の朝、隅田川で漁をしていた兄弟の網に一体の観音像がかかり、それを祀ったことに始まるとか。本尊に祀られる聖観世音菩薩は、あらゆる願いを聞き届けてくださるというので、そのご利益に与ろうとさっそく参拝。まずは、本堂前の「お水舎」で手と口をすすぎ、香炉の煙を浴びます。寺務所の方の話によると、この煙は、本来は水の代わりに身を清めるためのものなのだとか。お線香の香りを身にまとい、改まった気持ちで本堂の階段を上がって手を合わせると、不思議と境内の喧騒が消え、穏やかな気持ちになれました。

浅草寺の境内には、本堂以外にも多数のお堂や神社があります。女性の守り神として信仰を集める淡島堂や、地元の人から三社様との呼び名で親しまれる浅草神社など、ご由緒をたどるだけでも興味深いもの。江戸時代には「浅草寺に行けば、何でも願いが叶う」と、江戸中の人が参拝したという言い伝えにも頷けます。

そしてお参りを終えたら、ぜひとも訪れたいのが仲見世。雷門から宝蔵門まで続く参道に90もの店舗が並び、一日中、にぎわっています。いかにも日本らしい和雑貨を扱う土産物屋に、はっぴや草履を並べる店、海苔屋に佃煮屋、香ばしい香りを漂わせるせんべい屋と、目移りしながらお土産を選ぶのも楽しみのひとつ。昔の人もこんなふうにお参りを楽しんだのかと思うと、変わらぬ人の営みに親しみを覚えます。

今も昔も庶民に親しまれる浅草観音に、お参りを。
浅草寺

推古天皇36年(628年)、隅田川で漁をしていた漁師の網に観音像がかかり、それを祀ったことに始まるとされる浅草寺。現在は、都内最古の寺院として、年間3,000万人もの参拝客が訪れています。境内には、本堂以外にもお堂や神社が点在するので、時間をかけて巡ってみて。
台東区浅草2-3-1 ☎03-3842-0181 6:00開堂~17:00閉堂(10~3月は、6:30開堂)

にぎわう仲見世で、気ままにお土産選び。
仲見世

浅草寺の参道にある商店街。日本で最も古い商店街のひとつと言われています。和雑貨を扱う土産物店や老舗和菓子店が軒を連ね、活気にあふれています。人形焼や手焼せんべいなど、浅草らしいお菓子は、旅のお伴やお土産にもってこいです。
☎03-3844-3350(仲見世会館) 営業時間は各店舗によって異なる

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