“ぼんやり”はストレス解消であり、脳活でもある
読了時間:7分
“ぼんやり”はストレス解消であり、脳活でもある
仕事や家事に追われ、手が空いたら
スマートフォンでメールやSNS…
現代人の脳は
休む時間が少なくなっています。
これは脳にとってのストレスです。
そこで、重要なのが“ぼんやり”すること。
単なる脳の休憩ではない!
“ぼんやり”のメリット
“ぼんやり”は、脳の過剰な活動が抑えられるだけでなく、思わぬメリットをもたらすことが最新の脳科学から明らかになっています。ぼんやりしている状態とは、何もせずに一定の時間を過ごしている状態。ですが、ぼんやりしていると、日常の出来事などが次々に浮かんできませんか? それは脳が蓄積された情報を整理整頓しているから。この働きにより記憶が定着しやすくなったり、悩みやストレスの解消につながり、さらに情報が整理されることで、ひらめきも生まれやすくなります。なんと、このとき使われている脳の場所は、考えたり仕事をしてるときよりも、ぼんやりしているときにより活発になり、認知症で衰える場所と関連することもわかってきて医学界からも注目されています。
よりよい“ぼんやり”のために
知っておきたい3つのこと
ストレスを解消し、脳の活性化にもつながる“ぼんやり”。だけど、漠然とするだけでは、もったいないかも。効果的にぼんやりを取り入れるために知っておきたいことをご紹介します。
バスタイムは、
ぼんやりのベストタイミング
おすすめなのは、一日の終わりに熱過ぎないお風呂にゆっくりとつかる時間です。副交感神経が高まり、リラックスに最適。ほかにも人目を気にせずぼんやりすることができるカフェや車の中など、お気に入りの落ち着ける場所を見つけましょう。ぼんやりに決まり事はありません。仕事や家事からいったん離れて、自分のペースで好きなときにとり入れてくださいね。
落ち込んでいるときは、単純作業がおすすめ
落ち込んでいるときや不安なときにぼんやりすると、マイナスの考えが浮かんでしまいがち。そんなときはただぼんやりするのではなく、単純作業をするのが効果的です。単純作業に集中することで、脳の感情を司る部分を穏やかにしてくれます。デスク周りを片づけたり、キッチンをピカピカにしたり、あるいはひたすらじゃがいもの皮をむいたりなど、単純作業に夢中になるうちに、ぼんやりモードに入りやすくなりますよ。
瞑想のような形式はなし!
自由にぼんやりしましょう
意識的な活動をしないという点では似ています。ただし、瞑想のように形式にこだわらなくても、気軽にできるのが“ぼんやり”のいいところ。環境を整えることにこだわらず、気負わず日常にとり入れましょう。
-
- ぼんやりのストレス解消効果の詳細はこちら
- 記憶を整理?認知症にも関連? “ぼんやり”が脳を活発に!
-
- 取材協力・記事監修
- 西多 昌規 先生
精神科医 スタンフォード大学客員講師