忙しい日々を過ごし、やっと訪れた休日。しっかり疲れを癒やすことも大切です。睡眠、入浴、運動など、さまざまに工夫して、疲労回復に努めているかもしれません。ただ、その方法が、疲労回復につながっていない可能性もあるようです。疲労度や好みも人それぞれですから、この方法がベスト! というものはありませんが、なかなか疲れがとれないと感じているなら、一度、休日の過ごし方を見直してみましょう。あなたの休日が、もっといい日になるはずです。
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冷えると眠れないから、
入浴後、温かいうちに布団に入る。
深部体温が高いと、入眠しにくくなります。
入浴は、就寝の1時間前までに。
冷えているとなかなか寝つけないものですが、実は入浴直後も同じく寝つきが悪くなってしまいます。睡眠には体温の変化が関係していて、脳や内臓など、身体の内部の温度【深部体温】が下がっていくときに、眠気が訪れます。入浴直後は深部体温が高いままですから、冷めないうちにと布団に入っても、なかなか眠くならないのです。入浴は、就寝の1時間前までに済ませるのが理想。冷えが気になる場合は、寝具を工夫することに加え、レッグウォーマーや腹巻など冷えやすいところを温めるアイテムを利用するとよいでしょう。
point
入浴直後は深部体温が高いままで眠りにくくはなりますが、入浴によって深部体温を速やかに下げる状態を作れると言い換えることもできます。深部体温は就寝の1時間前までに入浴すると、入眠しやすいタイミングを作れます
睡眠時間を長くとりたいから、
休日は、いつもより遅く起きる。
休日の寝だめはよくありません。
ただ、「起きなくていい」という安心感は大事。
平日は睡眠不足になってしまう人も多いと思いますが、休日に睡眠時間を長くとってしまうと、次の睡眠に影響し、時差ぼけのような状態を生んでしまいます。いつもは6時間睡眠の人が10時間寝てしまうのは問題があります。ただ、「この時間に起きなければいけない」という切迫感から解放されることは大切です。休日は、まだ起きなくてもいいという安心感に包まれながら、30分程度の朝寝坊を楽しんで。
疲れてしまうから、運動はしない。
することで、休息になる運動もあります。
運動すると疲れるだけだと思う人は多いかもしれませんが、デスクワークが中心になっている場合、身体を動かしたほうが休息になることもあります。筋肉を動かして血流を促すと、疲労物質が排出される効果があるからです。身体を動かして休養するというスタイルは【アクティブレスト】と呼ばれています。家で横になっているだけでなく、ウォーキングやストレッチ、ヨガなど軽い運動をとり入れるとよいでしょう。疲労していない場合は、好きなスポーツを楽しんでもOK。自分の疲労度合を考えながら、運動を疲労回復に役立ててください。

point
ストレッチは、普段あまり動かさない筋肉を伸ばすことができ、より多く血流を促す効果が期待できます。自分に合ったストレッチを10分ほどとり入れましょう
リラックスするために、
休日はお酒を好きなだけ飲む。
リラックス効果はありますが、
飲み過ぎは睡眠の妨げになるので、適度に。
休日のお酒は、楽しみのひとつ。リラックス効果もありますし、共に楽しむ人とのコミュニケーションも心身の健康に役立ちます。ただ、やはりお酒の量は適度に。アルコールは、睡眠の妨げになることがあるからです。寝つきはよくなるものの、途中で目覚めてしまうことが多くなってしまいます。睡眠は疲労回復と切っても切れない関係にありますから、睡眠を考えた上で、お酒を楽しみましょう。
マッサージを受けると、疲れがとれる。
特に激しい運動をした日は、受けるようにしている。
運動をした後など、筋肉の疲労に効果的です。
激しい運動をすると疲労物質が発生しますから、その後のマッサージは疲労回復に効果があります。アクティブレストと同様、筋肉を刺激して血行を促し、疲労物質を体外に排出させる効果があります。力が強過ぎるマッサージは、のちに痛みが起きることもあるので、ご注意を。
音楽を聞いて、リラックスする。
好きな音楽であれば、
どんなジャンルでも効果があります。
音楽を聞くと、副交感神経が優位(リラックスした状態)になり、血行がよくなることがわかっています。それには、静かなクラシックがよいと思われるかもしれませんが、好きな音楽であればどんなジャンルでも効果があります。好みの音楽かつ、自分が心地よいと感じられる音量、音質であれば、リラックスできるという結果が出ています。
スイーツを食べると、疲れがとれる。
エネルギー切れによる疲労には、
甘いものが役立ちます。
少し動いただけで疲れてしまう、もうヘトヘトで頭が働かないという場合は、エネルギー切れによる疲労の可能性があります。そんなときは甘いものが役立ちます。ただ、人工甘味料は、エネルギーを作ることができませんから疲労回復にはなりません。エネルギーを作り出す糖類(ブドウ糖などの単糖類、ショ糖などの二糖類)を含んだスイーツを選びましょう。ただ、やはり摂り過ぎに気をつけて。
CHECK
あなたの疲労度、チェックしてみましょう!
渡辺先生が代表を務める『抗疲労∞抗老化 啓発プロジェクト』。そのウェブサイトに、疲労度をチェックできるページがあります。あなたの感覚から、疲労や老化の度合いがわかります。