耳の中は自分で見えないだけに、特に清潔に、と思っていませんか?実はこまめに耳掃除をすると、思わぬトラブルにつながることもあるそうです。理想的な耳掃除の方法や注意点は? 専門の先生にうかがいました。
理想の「耳掃除」は、やらないこと!?やり過ぎは「耳垢栓塞」「外耳道湿疹」の危険も!
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理想の「耳掃除」は、やらないこと!?やり過ぎは「耳垢栓塞」「外耳道湿疹」の危険も!
取っているつもりが溜めてしまっている!?
お風呂上がりやくつろぎの時間。きっとほとんどの人が習慣的に行っている耳掃除。キレイになっているという満足感はもちろん、気持ちよさもあって、気がつけばやっている、ということもあるのではないでしょうか。しかし、やり過ぎは禁物。思わぬトラブルにつながることもあるのです!
「耳には自浄作用があって、何もしなくても自然に耳垢じこうが外へ出ていくようになっています。ですから耳掃除は本当はやらなくてもいいのです」
とは言え、自分では見えない耳の中。取った!という実感がないと、不安になるかもしれません。
「耳垢を取っているつもりでも、逆に耳の奥に押し込んでいることがあります。押し込まれた耳垢が固まって、耳の穴をふさぐ耳垢栓塞じこうせんそくという病気になることも。『聞こえが悪い』と、耳鼻科を受診される人も多いのですよ」
耳掃除によって、耳垢が溜まるだけでなく、炎症が起きる場合もあるそうです。
「耳の中がかゆい場合は、外耳道湿疹がいじどうしっしんの可能性があります。耳の中の皮膚はとても薄いので、強くこすることで湿疹ができ、かゆみが起こってしまうのです」
耳の中は見えないからこそ、触らないほうがいいのかもしれません。理想的な耳掃除とは、やらないこと、だと言えそうです。