肉にまつわる 疑問Q&A
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肉にまつわる 疑問Q&A
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肉の脂は健康に悪いと思われがちですが、実は一価不飽和脂肪酸も多く含まれています。一価不飽和脂肪酸は脂の一種で、動脈硬化の原因となるLDLコレステロールを減らし、その予防にもなるHDLコレステロールを減らさない働きがあります。ですので、肉の脂のすべてが悪いものではありません。ただし、摂り過ぎには気をつけましょう。
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動物性食品でよく比較される肉と魚ですが、その違いは脂の種類にあります。魚に含まれている脂は血液をサラサラにする効果があるEPAとDHAです。それぞれ身体への働きが異なっているので、どちらがいいというのではなく、身体にとっては両方必要だと考えてください。
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肉には身体の脂肪を燃焼させてエネルギー源に変えてくれる「L-カルニチン」も豊富に含まれています。「L-カルニチン」は、特に肉の赤身に多く含まれていて、余分な脂肪を溜めにくくもしてくれます。つまり肉=太るわけではないと言えますね。
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両者の違いは、必須アミノ酸のバランスです。必須アミノ酸のバランスを評価する「アミノ酸スコア」というものがありますが、植物性食品では大豆が86、小麦が42なのと比べ、動物性食品の肉や魚はアミノ酸スコアが100と、バランスはよりいいんです。ですので、肉は身体を作る上で重要な食材なんですよ。
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肉の種類によってわずかに栄養素は異なります。牛肉は鉄分とビタミンB12が豊富で、豚肉はビタミンB1の宝庫。鶏肉にはビタミンAやB1、それにナイアシンも含まれています。だから肉を食べる際はこれだけ!と偏ることなく、バランスよくとり入れるのがおすすめです。
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肉には野菜の鉄分を身体に吸収しやすくするミオグロビンというタンパク質も含まれています。ですので、野菜と一緒にとり入れるようにしましょう。そうすることで、より鉄分も摂取することができます。
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肉を過剰に控えると、特に筋肉に影響が出ます。筋肉はアミノ酸から作られますが、肉を控えることによってアミノ酸が減少し、筋肉の衰えにつながるばかりか、健康面、美容面にも影響があると言えます。
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手のひらサイズを目安に(だいたい60~100g)食べ過ぎないようにすれば、毎日食べても問題はないでしょう。また、偏ることなく、野菜や魚などバランスよく食べるようにしましょう。
最近話題になっている熟成肉。生肉との違いは、熟成する過程で肉に含まれるタンパク質がアミノ酸に変わっていくことにあります。肉にアミノ酸が増えると旨味が増し、よりおいしく感じられるようになってきます。アミノ酸は髪や爪、皮膚を作り出す上で欠かせない栄養素でもあるので、アンチエイジングや美肌作りにもよさそうですね。