“消耗品”の手を守る。消耗を抑える6つのアイデア
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“消耗品”の手を守る。消耗を抑える6つのアイデア
工夫の積み重ねで消耗を避けよう!
ガマンするのをやめましょう。楽をしましょう。そう言われても気が引けるかもしれませんね。でも、それは本当に大切なこと。前ページで紹介した10秒神経マッサージに加えて、日常生活で“手を抜く”こともやっていきましょう。
「必要な作業で手を抜けないからこそ、そうではないところで工夫をしましょう。なぜなら、手は消耗品だからです。野球のピッチャーは、投げられるまで投げ続けるわけではなく、投球数をコントロールしていますよね。肩関節の消耗を避けるために、大切に使っているわけです。それと同じようにできるだけ手を消耗させない工夫をしてほしいのです。例えば、野菜の皮むきは包丁ではなく、ピーラーを使えば手の負担を減らせます。カット野菜や冷凍野菜なら包丁を使わなくてすみますね。食事のあとすぐに食器を洗うのをやめて、ひと晩水につけておくのもいいのでは。汚れが落ちやすくなりますから、手の力をあまり使わないですみます」
へバーデン結節の治療のために、注射など細かい手技が必要になる先生にとっても、手はとても大切なもの。これらの“手を抜く”方法はご自身でも実践されているそうです。
いろいろあります!
消耗を抑えよう!
“手を抜くアイデア”
- かぼちゃなど硬い野菜は、電子レンジで加熱してから切る
- 重たいものを運ばなくてすむようにネットスーパーを利用!
- カット野菜、冷凍野菜を利用すれば包丁を使わなくてOK
- 掃除機の出番を減らすために、コロコロ(ローラー式クリーナー)を利用する。軽くて楽!
- ペットボトルのキャップは簡単に開けられられる便利グッズを使う。100円ショップにも売ってます!
- 思い切って食洗器を買って、お皿洗いをお任せ!
ガマンしないことは自分を愛すること
酷使するのを避けるほか、手を冷やさないことも大切です。
「食器洗いには、水でなくお湯を使うようにしましょう。お米を研ぐときは、泡だて器を使ってもいい。おすすめは、手袋です。家にいるときも冷やさないように手袋をつけてみてください。患者さんたちも、使ってよかった!と口々におっしゃいます。それから、首も冷やさないようにしてくださいね。へバーデン結節の患者さんは首や肩にも不調を抱えている人が多いんです。これは、首や肩と指先は神経でつながっているからなんです」
手を抜く、手を冷やさない。それは、へバーデン結節の症状をよくするためだけでなく、予防にもなるそうです。
「大切なのは、自分を愛することです。特に女性は、家事や子どもの世話などを優先させてしまって、自分のことが後回しになりがちですよね。でも、手とココロの痛みから解放されるには、リラックスする時間も必要。わずかな時間でも自分を、自分の手を慈しみましょう。ハンドクリームを塗ってあげるだけでもいい。よい香りと、自分をケアできているという満足感で、きっと心が穏やかになるはずです」
手に負担をかけないアイデアは意外と多くあります。こんな手抜きでいいの?と思わず、自分を愛することとして、やってみましょう!
室内用手袋の選び方
シルクでなくてもOK。素材はなんでもよく、使いやすいものを選びましょう
スマホの操作や読書など作業がしやすくなります。就寝時は特におすすめ。指先がゴワゴワしないので、眠りが妨げられません
太い血管がある手首を温めれば、温かい血液が指先に流れやすくなります。それでも指先が冷えてつらい人は、手首だけでなく前腕部まで温められる長いものを選んで
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