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知っトク!?健康スキル

むくみや冷えは宿命!?知っておきたい、足の血管の仕組みと下肢静脈瘤(3/3)

掲載号 vol.52

記事内容

読了時間:12分

ポイントはふくらはぎを使うこと!
むくみや冷え、下肢静脈瘤対策

運動&セルフケアで血液を巡らせる!

むくみや冷え、下肢静脈瘤。どれも血液を巡らせることが対策になります。血液のうっ滞状態を、できるだけ少なくすることを心がけましょう。

やはり基本は歩くこと。ふくらはぎの筋肉を動かして、血液を心臓に戻すポンプ作用を高めることです。ただ歩くのではなく、ふくらはぎを動かすために、歩幅を大きく、少し早く歩くとよいでしょう。坂道も避けずに登る、エスカレーターでなく階段を上るなどを加えると、よりふくらはぎを使えるようになります。また、アキレス腱が柔軟でないと、ふくらはぎの筋肉を十分に動かせませんから、アキレス腱伸ばしもとり入れてください」

ふくらはぎに圧をかける、弾性ストッキングを履くのも血液を巡らせる効果があります。

「筋肉のポンプ作用を増強する働きがあり、むくみやだるさの改善、下肢静脈瘤の進行を抑えるために使われています。じっとしているとポンプ作用の増強効果は得られませんから、活動量が多くなる日中に着用しましょう」

実は肥満もよくありません。肥満は下肢静脈瘤を悪化させると言われています。

「お腹が出てくると、妊娠時のように静脈が圧迫されるため、症状が悪化すると言えます。さらに、肥満そのものだけでなく肥満になるような運動不足の影響も大きいと考えられています。やはり動くことが大事です」

血行不良による足のトラブルは、歩くことが一番の対策。特集1でお伝えした、足の守り方と併せて、大切な足の健康を維持していきましょう。

歩くときは、ふくらはぎを
使うことを意識して
歩くときは、ふくらはぎを使うことを意識
ふくらはぎを使えるよう、
アキレス腱を柔軟に!
両手を壁に当て、片方の足を一歩下げる。 ❶両手を壁に当て、片方の足を一歩下げる。

かかとを浮かさないようにし、つま先を正面に向ける

壁に体重をかけ、前の足の膝をゆっくり曲げる。 ❷壁に体重をかけ、前の足の膝をゆっくり曲げる。

アキレス腱が伸びていることを感じながら、30~60秒キープする。もう一方の足も同様に行う。各5回が目安

1日の中で上手くとり入れて!
簡単にできる
6つのセルフケア

足を動かして、うっ滞した血液を流しやすくしましょう

立ち仕事の休憩に
つま先を上げ下げする

つま先を上げ下げする

腰掛けて、椅子などに足を乗せる

腰掛けて、椅子などに足を乗せる

デスクワークやテレビを
見ているときなどに
デスクワークやテレビを見ているときなどに

ふくらはぎをマッサージ。下から上へ血液を心臓に戻すイメージで

帰宅したら
帰宅したら

横になり、壁などを使って足を上げる

就寝前に
就寝前に

横になり、両足を上げてぶらぶらと動かす

就寝中に
就寝中に

寝るときは、クッションや毛布などを使って、足を高くする。膝から下全体が高くなるようにするとよい

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この先生に聞きました!

長﨑 和仁先生

長﨑 和仁先生

ながさき かずひと

『下北沢病院』副院長
血管外科医

慶應義塾大学医学部卒業後、スタンフォード大学外科フェローとして渡米。帰国後、浜松日本赤十字病院外科部長・創傷ケアセンター、さいたま市立病院血管外科医長を経て、現職

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