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知っトク!?健康スキル

嚥下機能の低下が誤嚥の原因に!?食べものを飲み込む力の守り方(3/3)

掲載号 vol.51

記事内容

読了時間:11分

嚥下機能の維持に!今日からはじめられる舌の体操&トレーニング

好きなものを、食べられる未来のために。

自分の今の噛む能力を知っておく。噛みごたえのあるものを食べる。そして、舌の力を維持する。それらも、安全に楽しく食べられる未来につながる工夫です。いつもの食事や空いた時間にできることを、先生にお聞きしました。

パラパラした食べもので、
舌を動かす

噛む力を上げるには、噛みごたえのあるものを。舌の力を上げるには、より舌を動かすことのできる、パラパラとした食べものを。例えば、白いご飯よりもチャーハンのほうが口の中でまとめるために、より舌を動かします。パラパラした料理は、チャーハンのほか、チョップドサラダ、そぼろ、クスクスなどがあります。硬さのある食材を細かく刻んでもよいでしょう。

パラパラした料理
早口言葉も
舌を動かす訓練に

隣の客はよく柿食う客だ、生麦生米生卵、赤パジャマ青パジャマ黄パジャマ、など早口言葉を5回、言ってみましょう。早口言葉は舌をはじめ唇や、頬も巧みに動かして発音するものですから、いいトレーニングになります。最初はゆっくりでOK。はっきり発音することを意識して。できるようになってきたら徐々にスピードアップしましょう。

早口言葉
舌の体操❶
可動域を広げ、
動きをよくする

食べものを上手く口の中で取り回せるように、舌の可動域を広げ、巧みさを維持する体操。①~③を大きな動きで行うと可動域を広げることに役立ち、早く行うと巧みさの維持に役立ちます。無理のない範囲で行いましょう。

舌の体操1-1

舌を思いきり前に突き出し、引っ込める

舌の体操1-2

舌を片方の口角につける。次に反対側の口角につける

舌の体操1-3

舌で唇の周りをぐるりとなめる

舌の体操❷
筋力と持久力をつける

舌の筋力をつけ力を維持し、持久力をつける体操。スプーンを強く押しつけるほど筋力がより鍛えられ、回数を多く行うことで持久力を養えます。

舌の体操2-1

スプーンのふくらんだほうに舌を押しつけ、スプーンと押し合うように力を入れる

舌の体操2-2

スプーンを舌の上にのせ、舌は全体を持ち上げるようにして、スプーンと押し合うように力を入れる

舌の体操2-3

舌を片方の口角につける。その舌先にスプーンの凹んでいるほうを当てて押し合うようにする。反対側も同様に行う

舌の体操のほかに、
全身運動や筋トレも!

舌は、食事やおしゃべりなど動かすことで鍛えられます。舌の体操も効果的です。ただ、舌を動かすだけでいいかというとそうではありません。舌の筋量は身体の多くを占める骨格筋量と相関することがわかっています。身体の筋肉がしっかりある人は、舌の筋量も維持されやすく、口の機能が低下したとしても回復が早いのです。舌を動かすことに加えて、全身運動や筋トレを続けましょう。

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この先生に聞きました!

菊谷 武 先生

菊谷 武 先生

きくたに たけし

日本歯科大学
口腔リハビリテーション
多摩クリニック院長

日本歯科大学歯学部卒業。日本歯科大学附属病院口腔介護・リハビリテーションセンター センター長などを経て、2012年より現職。専門は、摂食嚥下リハビリテーション、老年歯科学

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