胃食道逆流症の改善・予防に!
食事で、胃酸量を抑える。行動で、逆流を防ぐ
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胃食道逆流症の改善・予防に!
食事で、胃酸量を抑える。行動で、逆流を防ぐ
胃をいたわる食べ方が健康作りの第一歩
胃食道逆流症の改善、予防に食事はとても重要。
「まずは、胃酸の分泌量を抑えること。患者さんには、早食いをしない、食べ過ぎない、高タンパク食・高脂肪食を多く摂らないようにと指導しています。そういった食べ方は、消化に時間がかかります。食べたものが胃の中に長く留まるほど胃酸の分泌が活発になってしまうのです。そして、逆流を防ぐことも大切です。食事をして胃が満たされると、下部食道括約筋がゆるみやすくなりますから、食後すぐに横にならないように、とも伝えています。こういった生活指導を行った場合、多くの患者さんに改善が見られます。胃食道逆流症は、生活習慣が大きくかかわるもの。胃に負担をかけないという基本を守ることは胃食道逆流症の改善はもちろん、予防にもなります」
よく噛んで食べる、遅い時間に食べないなどは、昔からよく言われていたこと。やはり、それが健康作りの基本なのです。忙しさから急いで食べたり、食事が遅い時間になってしまっていませんか。栄養だけでなく、胃をいたわる食べ方も考えましょう。
意識していますか?
忙しさで食事をささっと済ませていませんか?しっかり咀嚼をして食べものを細かくすれば、胃に留まる時間が短くなり、胃酸分泌を抑えることになります。ひと口30回が目安です。よく噛むことで、早く満腹中枢が刺激されるので食べ過ぎを防ぐことができます。
感じますか?
「もう少し食べられる」と思うくらいの量が理想。食べる量を抑えられれば、その分胃酸分泌も抑えられます。胃が大きくふくらむのを防ぐことで、下部食道括約筋のゆるみも抑えることができます。
なっていませんか?
ラーメンや麻婆豆腐、カレーなど激辛ブームが続いていますが、唐辛子などを使った辛い料理は、胃酸分泌を増やす上、食道の粘膜を直接刺激することにもなります。できるだけ食べる回数を減らすように努めましょう。
豚肉や牛肉は、高タンパクで脂肪も多く含み、胃酸分泌が多くなります。タンパク質を摂るなら肉よりも魚のほうがいいでしょう。魚が含むEPA やDHA には胃酸を抑える働きもあります。
どれくらい飲みますか?
コーヒーには健康につながるよい成分も含まれていますが、カフェインは胃酸分泌を増やします。やはり飲み過ぎはよくありません。コーヒーのほか、紅茶や緑茶、エナジードリンクもカフェインを多く含みますから、注意しましょう。
“肝臓”だけ?
お酒の飲み過ぎは胃酸分泌を増やし胃や食道にも負担をかけます。ビールなど発泡性のものは胃の内圧が高まり下部食道括約筋がゆるみやすくなります。度数の高いお酒のストレートや、空腹時の飲酒は、食道や胃の粘膜を痛める原因にもなります。
摂っていますか?
食事のあとは胃が満たされて、下部食道括約筋がゆるみやすくなるため、横になると胃酸の逆流が起こりやすくなります。食後30分は横にならないこと。夕食は就寝の3 時間前までに済ませましょう。
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