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知っトク!?健康スキル

スマホで時差ボケ!?ブルーライトの正体とは?(3/3)

掲載号 vol.13

ブルーライトと上手に付き合うカンタンメソッド

日中は外に出かけてブルーライトを心地よく浴び、夜になるにしたがってブルーライトと適度に距離をおくのが理想。 それが難しい場合は、ブルーライト用のケアグッズを使うなどして目にかかる負担を最小限に抑えることで、 身体に与えるストレスも軽減できます。ブルーライトを意識して、身のまわりの環境を整えていきましょう。

起きたらまず朝日を浴びましょう。

朝目覚めたら、まずカーテンを開けて光を浴びましょう。ブルーライトが、身体と脳をすっきり目覚めさせ、スムーズに行動に入れるよう促してくれます。

日中は青空の下で光を浴びる時間をつくりましょう。

私たちの身体は、昼間にブルーライトを適度に浴びると、夜の睡眠の質をアップさせることができます。本来のリズムを取り戻すためにも、日頃から意識するのがおすすめ。

抗酸化食品を摂って目のケアを。

目の網膜の中心にある黄斑部は、ルテインとゼアキサンチンという成分が豊富で、光から目を守ってくれる働きや抗酸化作用があります。ルテインはほうれん草、ブロッコリー、レタス、グリンピースなどに、ゼアキサンチンはほうれん草、レバー、卵黄、ブロッコリーなどに多く含まれているので積極的に摂取して、身体の内側からもケアしていきましょう。

画面を白黒反転させましょう。

スマートフォンで長文のメールやウェブサイトの記事を読んだり、パソコンでWordなどのソフトを使って文書作成する際は、可能な限り白黒反転させて背景を黒にした方が目の負担が少なくなります。お持ちの機種に合わせて設定しましょう。

目と画面の距離が近づくほど影響も大。

目と画面が近づくほど、目がブルーライトを浴びる量も増えます。そして、それだけ目への影響も大きくなるので、無意識に近づけ過ぎないよう、注意しましょう。

ブルーライトカットメガネや 液晶保護フィルムを利用しましょう。

ブルーライトをカットするメガネを装着して作業することで、浴びる量を軽減することができます。スマートフォンやパソコンの画面に、光の反射を軽減するタイプの液晶保護フィルムを貼るのも有効です。

使用は就寝の2時間前までに。

眠る直前までスマートフォンやパソコンなどを操作していると、脳がまだ昼間だと勘違いしてなかなか寝付けなくなり、睡眠の質に影響が出ます。就寝する2時間前にはデジタル機器を使うのを控えるよう心がけましょう。

ベッドにスマホを持ち込まないように。

照明を落とした暗い寝室でスマートフォンなどのデジタル機器を操作すると、画面との明暗差が大きいため、目に悪影響が。寝床で使わないよう、意識して習慣づけることが大切です。

自然の摂理にのっとった一日のリズムを取り戻す。

毎朝UVカットのクリームを顔や身体に塗ったり、日ざしの強い日には日傘をさしたり……。紫外線には敏感なのに、ブルーライトの対策はまだという人が多いのではないでしょうか。

坪田先生いわく「こと”食”においては、野菜をなるべくたくさん食べようとか、脂っこいものや甘いものは控えようとか、最近ではみなさんの意識が高くなりましたよね。でも、”光”に関してはまだまだなよう。布団の中にまでスマートフォンを持ち込んで、寝る直前までメールチェック……という行為は、言い換えれば夜中にケーキを食べるようなものですよ」。

つまり、夜に浴びるブルーライトはそれほど避けた方がいいものだということ。朝、カーテンを開けて朝日を浴び、昼間は屋外でなるべく身体を動かす。そして日が沈んだらデジタル機器の使用を控える。そんな規則正しい生活こそが、ブルーライトと上手に付き合う一番の近道。それは目だけでなく、身体全体の健康のためにも、とても大切なことなのです。

子どもの早寝早起きにはしつけを超えた意味が。

最近は朝、起きられない子どもが多いようですが、夜間にテレビやゲーム機、パソコンなどに夢中になっているようなことはありませんか? 子どもの目は大人に比べ、よりたくさんの光が目の奥に届くため、デジタル機器を使用することで受けるダメージは大人より大。LED画面から発せられるブルーライトがサーカディアンリズムを乱し、目を始め、長期の健康へのダメージが危惧されています。昼間に自然のブルーライトをしっかり浴び、夜は避け、早く寝る習慣を。それにより睡眠の質も高まり、朝の目覚めも改善されます。小さいうちから早寝早起きの習慣をつけておくことは、単なるしつけだけではなく、身心の健全な成長にとって重要な意味を持ちます。子どもたちが昼夜メリハリのある毎日を送れるよう、周りの大人が十分考慮してあげましょう。

この先生に聞きました!

坪田一男先生

坪田一男先生

つぼた かずお

慶應義塾大学医学部教授

眼科専門医、医学博士。慶應義塾大学医学部卒業後、日米の医師免許を取得。角膜移植、ドライアイ、屈折矯正手術における世界的権威。近年は、研究領域をアンチエイジング医学にも広げ、科学的実証から臨床応用への研究に取り組む。『ごきげんな人は10年長生きできる ポジティブ心理学入門』(文藝春秋)など著書多数

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