歯科検診を受けるべき理由。
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歯科検診を受けるべき理由。
失った健康な歯は、二度と元に戻らない。
「虫歯は神経に影響が出るまでは、あまり痛みを感じません。ですから痛くなるほどの虫歯というのは、かなり深いところまで進んでしまっている状態なのです」と、田上先生。
自分では早期に気づくことができない虫歯は切り傷が自然治癒するようにはいきません。一度虫歯になってしまった歯は、二度と元の健康な歯に戻ることはないのです。そして悪化してしまった虫歯にできることは根本的な治療ではなく、痛みを止めるための治療。場合によっては神経を抜くなどの手段しか残されていないこともあります。
しかも、それだけではありません。
一度虫歯になってしまった歯は、治療しても再び虫歯になる危険性が高くなるというのだから大変です。
虫歯チェックや、歯石の除去だけじゃない。
いったん虫歯になってしまったら、後戻りはできないのが歯。だからこそ自覚症状が出てからではなく、一日も早く歯科検診を受けて、自分ではわからない隠れ虫歯や歯周病がないか、口の中の状態をプロに診てもらうべきなのです。
また、虫歯の原因になる歯石の除去も歯医者さんにしかできないことのひとつ。ただ、これらは歯科検診を受けるべき理由のほんの一部。歯科検診がスゴいところは、現在の歯の状態をチェックするだけでなく、その人の骨格や歯並び、生活習慣病なども考慮に入れ、必要に応じて過去や未来にまで視点を移して一人ひとり異なる問題点を見つけ出してくれる点にあるのです。
治療のためではなく、予防のために受診を。
歯医者さんは患者の口の中を見れば、過去にどんな虫歯で治療をしたのかだけでなく、このままだと数十年後にはどんな状態になっているかまで予測できるそう。
自分の弱点を知り、将来のリスクを考えながらこれからのお手入れを考えていくことで、ずっと先までよい状態を維持することができると田上先生は言います。
「自分の口の中の特徴を知り、状態を把握し続けるためにも、定期的に検診を受けて歯科医とともに歯の健康プランを設計していきましょう」
隠れ虫歯だけでなく、気づかずに行っているクセや磨き残し、これから先に起こりそうな問題点まで、プロの目でしかチェックできないことがたくさん。自分の口の中の状態を正確に知るためにも、ぜひ歯科検診へ!