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さびないために摂りたい食品
身体をさびさせないためには、抗酸化物質を多く含む食品を摂取するのが効果的。それらの食品は、どれも私たちの身近にあるものばかりです。意外に知らない抗酸化パワーを知って、積極的に抗酸化メニューを取り入れましょう。
[食品1] カラフルなもの
カラフルな食品には抗酸化物質がたっぷり。
トマトやパプリカ、ブロッコリーなどの野菜、すいか、みかんなどのフルーツ、鮭やカニなどの魚介類。見た目にカラフルな食品は、抗酸化物質である天然の色素を豊富に含んでいます。これらは紫外線をたくさん浴びる過酷な環境で育っているので、紫外線から身を守るために鮮やかな色をしているのです。緑黄色野菜が身体にいいと言われる理由はこれ。積極的に摂れば、抗酸化力を上げることができます。
同じトマトでもより赤いもの、アスパラガスならホワイトよりグリーンを、というように、紫外線をシャットアウトして育てられたものよりも、過酷な環境で育てられたものを選ぶのがおすすめです。
[食品2] ナッツなどの種子
過酷な環境でも生き残る種や豆類は要チェック。
植物は種から発芽します。発芽に適した時期が来るまで、激しい気温の変化や、降り注ぐ紫外線の中で、じっと待っています。そんな過酷な環境でも腐敗(酸化)しないために、種は抗酸化物質を蓄えるようになりました。「畑のお肉」と呼ばれる大豆や、お酒のおつまみに好まれるアーモンド、カシューナッツも抗酸化物質ビタミンE を多く含む種。胡麻は、酸化の影響を受けず、長年新鮮さを保ち続けられる強力な抗酸化物質・ゴマリグナンを豊富に含んでいることで知られています。
[食品3] 発酵食品
発酵する力が抗酸化力と栄養価をアップ。
納豆や味噌、豆腐、漬け物など日本古来のものをはじめ、ヨーグルトやチーズなどのさまざまな発酵食品は、抗酸化物質を多く含んでいます。これは、菌が食品を発酵させて、長期間保存できるようにすることで、酸化を防ぐ= 抗酸化力を高めているからです。また発酵食品は、発酵させる前の状態より栄養価が高いものへと変化しています。それは発酵によって、アミノ酸やビタミンなどがたくさん作られるからです。
[食品4] 酸っぱいもの
お酢や梅干しが酸化防止剤として活躍!
酸っぱいものもアンチエイジングに効果的。例えば梅干しは、抗酸化力が強いクエン酸が豊富。ご飯の真ん中に梅干しを入れた日の丸弁当は、ご飯のおかずというだけでなく、クエン酸の効果でご飯が傷むのを防ぐ目的もありました。
お酢もクエン酸が豊富で、抗酸化力の高い食品。体内の脂肪を分解したり、血圧の上昇を防いでくれたりと、抗酸化力以外にもさまざまな健康維持効果があると言われています。
[食品5] スパイス、ハーブ
スパイシーなカレーで酸化を防止!?
こしょうなどのスパイスや、タイム、ローズマリーなどのハーブは、料理の香りや味わいをよくするものとして使われています。これらは、肉や魚の表面に塗って、酸化から食品の腐敗を遅らせ、長期保存するためにも使用されます。肉や魚が腐るのは酸化が原因のひとつですから、スパイスやハーブも人間の酸化のスピードを遅らせる働きがあります。スパイスがふんだんに使われているカレーは、アンチエイジングに効果的と言えます。
旬の野菜は抗酸化パワーが強い!
食べ物の抗酸化パワーをより高めて取り入れるためには、「旬」を逃がさないことが大切です。今は、一年を通してどんな野菜でも手に入りますが、栄養面でみると旬でないものは栄養価がぐっと減ってしまいます。おいしさはもちろん、抗酸化パワーにあふれた、旬の野菜やフルーツを積極的に摂ることが、身体をさびさせないために大切なのです。
また野菜や果物は育った状態で保存すると、抗酸化力を長持ちさせることができると言われています。暑い時期に生育するすいかやメロンは冷蔵庫に入れない、葉もの野菜は冷蔵庫の中で立てて保存するなど、育った時と同じ状態にするのがベターです。