第4回
いつも食べている、その食品。実は、もっといい食べ方があるんです!調理法などをちょっと工夫するだけで食品の持つチカラを余すことなく摂れますよ!
夏野菜の代表格、トマトのリコピンを最大限に増やす
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夏野菜の代表格、トマトのリコピンを最大限に増やす
輝く太陽の光をいっぱいに受けて育った真っ赤なトマト。肌や血管の老化、生活習慣病の予防に役立つ抗酸化成分・リコピンが豊富な上、ビタミンC、ビタミンEなども含まれている、美と健康作りに役立つ夏野菜です。暑い時期は、サラダやマリネなど、生で食べることが多いと思いますが、実は加熱するのがトマトの得する食べ方。リコピンは油に溶けやすい性質があるので、油で加熱すると生で食べるよりリコピンの吸収率は約1・5倍にアップ! トマトジュースにオリーブオイルを数滴プラスするのもいいですよ。
また、料理によってはトマトの皮や種のあるゼリー部分は取り除くという方も多いのでは?実は、トマトの皮には全体の約40%のリコピンが、ゼリー部分には約80%の旨味成分・アミノ酸が含まれているんです。ですから皮とゼリー部分を捨てると、せっかくのリコピンや、旨味成分がたくさん失われてしまいます。ゼリー部分を余さずいただくには、カットの方法に注意しましょう。トマトの表面に透けて見える放射状の白線を避けて切れば、ゼリー部分が断面に出てこないので、流れ出てしまうのを防ぐことができますよ。
そして、意外と知られていないのがトマトの正しい保存の仕方。温暖な土地で育つトマトは寒さに弱く、冷蔵庫に入れっぱなしでは低温障害を起こして、せっかくのリコピンやビタミンCが減少してしまいます。リコピンは熟すほどに増えていきますから、まだ完熟していないトマトなら2~3日くらい常温保存して追熟させましょう。また保存する際は、ヘタを下にしておくと、熟してもつぶれにくくなりますよ。
得する食べ方3つのポイント
- 常温保存でリコピンがUP!
- 油+加熱で、リコピンの吸収率は約1.5倍に!
- トマトの旨味&栄養は、皮とゼリー部分にあり