スキンケア同様、毎日欠かさず行っているヘアケア。そのためのアイテムも、常に新しいものが登場、美容師や美容家、毛髪診断士などの“ヘアケアのプロ”が、さまざまなヘアケア方法を発信しています。あふれるヘアケア情報に、「何をとり入れるのが正解なの?」と思うことはありませんか?長く続けているヘアケアが実は違っていた、ということもありそうです。毛髪を30年以上研究する神戸大学の辻野義雄先生に、本当にとり入れるべきヘアケアをお聞きしました。
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だから、パーマやヘアカラーをしない
パーマやヘアカラーは確かに髪のダメージにつながりますが、ダメージの原因はほかにも紫外線や熱、摩擦などがあります。髪は1か月に約1センチ伸びると言われていますから、毛先になると、何年も前から過酷な環境にさらされてきたことになります。髪はそもそも人の頭を守るもの。髪が代わりにダメージを引き受けていると言えますが、美しい髪を保ちたい場合は、紫外線や熱、摩擦などにも注意をしたほうがいいでしょう。
しないようにしている
摩擦は髪にダメージになりますから、できるだけ触れないほうがいいと考える人もいるでしょう。ですが、髪に絡みがあるとそこで摩擦が起きたり、髪が折れてしまったりすることもあるので、櫛やブラシで髪をとかしたほうがダメージを防げると言えます。ただ、力強く髪をとかすのは禁物。毛先からゆっくり絡みをほぐし、徐々に上部をとかしていきましょう。
洗髪後は自然乾燥させている
髪を傷めない方法でドライヤーを!
ドライヤーの熱もダメージの原因になりますが、自然乾燥はよくありません。髪が濡れているときは、髪の内部が非常に弱い状態になり、キューティクル(髪の外側にある組織)がはがれるなどのダメージを受けやすくなるからです。特に、濡れたまま寝るのは×。枕との摩擦によって大きなダメージを受けてしまいます。洗髪後は、低温に設定したドライヤーを使うのが髪を傷めない秘訣。60~80度だと、ダメージを抑えられると言われています。最近は、低温に設定できるドライヤーもあります(【スカルプモード】【毛先ケアモード】などと設定されていることも)。温度設定できないドライヤーの場合は、できるだけ髪から離して使うとよいでしょう。熱から髪を守るヘアオイルを使うのもおすすめです。
全体に行きわたるよう櫛を使っている
濡れている状態で櫛を入れると、ダメージになるのでは? と思われそうですが、トリートメントの油分で髪は守られていますので、そこまで心配することはありません。もちろん、髪全体にトリートメントを行きわたらせることもできます。これは手指ではなかなかできないこと。さらに、髪の絡みを解消するメリットもあります。絡みがあると、ゆすぎの際のお湯の圧力で摩擦が起きてしまいますから、櫛を入れて絡みをとっておくと、摩擦によるダメージの軽減につながります。
頭皮マッサージをしている
揉みほぐすことで、頭皮の血管拡張により血流が促進されたり、立毛筋を活性化させたりすることが認められています。それによって健康な髪が育ちやすくなるほか、髪のボリュームアップが期待できます。マッサージには、頭皮をケアする専用のブラシが便利。また洗髪中にシャンプーブラシを使ってもいいでしょう。手指ではとり切れない汚れを落としやすくするメリットもあります。ただ、頭皮を傷つけないように、柔らかい素材のものを使うようにしましょう。
女性でも高い効果が得られる
男性用育毛剤は“強力”なイメージがあるかもしれませんが、女性の薄毛に高い効果があるとは言えません。それは、薄毛の原因が男性と女性で違うからです。男性は男性ホルモンの関与がわかっていますが、女性は血流やストレス、栄養不足、ホルモンバランスの乱れなど、原因がさまざまに考えられるのです。また、男性用育毛剤の中には、女性の使用が認められていないものもあります。お悩みの場合は専門家に相談することをおすすめします。
だから抜かないようにしている
毛髪を抜くのはよくありません
今のところ、白髪を抜いたことで、ほかの毛まで白髪になるかはわかっていません。恐らく白髪が気になるあまり、増えたように感じるのだと思われます。ただ、やはり毛を抜くのはよくありません。頭皮を傷めてしまいますし、それによって髪の成長にも悪影響を及ぼす可能性があります。白髪が気になる場合は、染めるか、一時的な白髪隠しを使うなどしたほうがいいでしょう。