病院に行くほどではないけれど、「何とかしたい!」困りごとに、薬剤師の小原先生が、役立つアイテムやアイデアをご提案します!
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今号のお悩み
教えて!薬剤師さん
虫歯や歯周病はないのに、近頃、口臭が気になります。更年期のせいでしょうか……。口臭を防ぐ方法を教えてください。
(55歳・あやこ)
お答えします!
更年期になると、唾液の分泌が減少し、口が乾いて舌苔が溜まりやすくなります。口臭予防には、舌のお掃除ケアとドライマウス対策が必要です。
(小原 道子 先生)
舌の白さは、細菌そのもの。口臭予防は舌ケアから。
更年期世代は、あやこさんのように口臭が気になる女性は多く見られます。というのも、女性ホルモンの分泌が低下すると唾液の分泌が減少し、口の中の細菌が増えやすくなるからです。
あやこさんの舌は白くなっていませんか?
舌の白い汚れは舌苔といって、細菌の塊です。卵が腐ったような臭気ガスを発するため、口臭の原因になります。口臭予防には、まずは舌ケアを始めましょう。
舌のお掃除ケアには、舌ブラシが便利。ただ、やり過ぎると舌を傷つけてしまいます。また、舌表面の汚れを落とすだけでは、舌苔の根本原因である真菌(カビ)は舌にとどまったままなので、また増えてきてしまいます。
そこで、おすすめは、細菌や真菌の増殖を防ぐ成分を配合したタブレットやキャンディです。お口の殺菌に効果的なマウスウォッシュもいいでしょう。最近は、口に含んで吐き出すと汚れが目に見えるものや、1回使い切りのスティックパックなどさまざまなタイプがあるので、好みの味や使用感で選んでくださいね。
日常的に唾液の分泌を促すドライマウス対策を。
舌ケアに加えて、唾液の分泌を増やすことも大切です。唾液には、さまざまな働きがありますから、唾液の量が増えれば、口臭はもちろん、歯周病などの口腔トラブルの予防につながります。
最も手軽な対策としては、こまめな水分補給、よく噛んで食べる、鼻呼吸を意識すること。特に睡眠時は、口呼吸になり乾燥しやすいので、加湿器の使用を。なければ室内に濡れタオルを干すだけでも乾燥対策に役立ちます。唾液腺を刺激する凸凹形状のキャンディやお口のうるおいを保つジェルなど、最近は簡単にお口の保湿ケアができるアイテムも豊富にそろっているので、ドラッグストアで見つけて、試してみてください。
あやこさんのように更年期のホルモンバランスの変化が原因の場合、女性ホルモンと似た働きをするエクオールや大豆イソフラボンのサプリメントをとり入れるのもおすすめです。
口の乾燥は、薬の副作用の場合もあるので、服用中の薬を確認してみてください。また、だ液分泌を促す対策をしても改善しない場合、シェーグレン症候群などの疾患の可能性もありますから、耳鼻科や歯科で診察してもらいましょう。口臭のお悩みが解消されれば、人と会うことが、今よりもっと楽しくなるはず。できることから、少しずつ始めましょう。
唾液の働き。
自浄作用
食べ物のカスや歯垢(プラーク)を洗い流す。
食塊形成作用
味を感じさせ、飲み込みやすい塊に。
消化作用
消化酵素のアミラーゼがデンプンを分解し、胃腸の消化・吸収を スムーズにサポート。
抗菌作用
お口の中の細菌や真菌(カビなど)の増殖を抑える。口の粘膜を保護するバリアのような働きで、外から侵入した菌による刺激や感染を防ぐ。
今から始める、ドライマウス対策。
毎日の習慣で、うるおいのある健やかなお口を保ちましょう。
- こまめな水分補給を心がける
- よく噛んで食べることで、唾液の分泌を促す
- 鼻呼吸を意識する
- 加湿器などで室内の乾燥を防ぐ
- 酸味のある食べ物(梅干しや柑橘類など)で、唾液腺を刺激する
唾液の分泌を促す舌体操
- 舌を上下に動かし、上唇、下唇を押す
- 舌で左右の頬を押す
- 口の中で舌を回す(右回り・左回り)
舌ケアに便利なアイテム。
舌ブラシやマウスウォッシュだけでなく、最近では、 舌・口臭ケア用のタブレットやキャンディ、使い切りのマウスウォッシュなど携帯しやすいアイテムが人気です。
編集部では、小原先生に相談したいことを募集中。
日頃のお困りごとや周りの方には聞きづらい内容など、ぜひお送りください。















