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いきいき(^^)運動習慣

筋肉は“年に1%減少”!?中高年から始めたい、続けるための“貯筋”トレ(1/4)

掲載号 vol.57

お金のように、筋肉を備えよう。今から始める「貯筋」

筋肉は健康のために、とても重要。それはわかっていても、筋トレなどの運動にはなかなか取り組めない。と、感じていませんか?キツそう、今はまだ必要ないと考えている……など、さまざまな理由があるかと思います。筋肉は、これから先もずっと、楽しく自分らしく過ごすために大切なもの。きっとあなたは、将来のためにお金を貯めていることでしょう。それと同じように、今から筋肉を備える”貯筋“を始めませんか?

お金のように、筋肉を備えよう。今から始める“貯筋”

人生は長いからこそ楽しむために筋肉を

あるテレビ番組で、弁護士の女性が長寿社会を心豊かに過ごすための秘訣として、3つの“きん”を挙げていました。3つの“きん”。ひとつは“金”。お金のことです。何をするにも必要で、思わぬ事態で困らないためにも蓄えておきたいものです。次に“近”。近くに住む人、近しい関係の人。そういった人との交流は脳の活性化にもなり、相談できることが安心につながるとのこと。最後は、“筋”。筋肉のことです。筋肉はさまざまな形で、私たちの健康を支えているからです。

人生を豊かに過ごすために、備えておきたい筋肉。維持したり増やしたりするには、運動すること。特に筋力トレーニング、いわゆる筋トレが効果的です。今回の特集は、国や自治体と協力して健康作りを推進する、筑波大学の久野譜也先生にお話をうかがいました。

「私は、【運動による健康推進プロジェクト】を30年近く続けています。運動や食事の個別指導を行い、その継続支援を行うというものです。参加者である中高年世代の方々へ『今、筋トレをしておくと、10年後、20年後の未来の健康につながっていきます』とお伝えしてきました。プロジェクトのスタート時に参加していた60代の方は、今では80代半ばになっています。そうして長年筋トレを続けてこられた人の中には、健康や若さを維持されている人が多くいらっしゃいます」

筋肉は運動で増やせる。貯筋はいつからでも可能!

筋肉量が減少すると運動が困難になるだけでなく、日常生活にも支障が出ることも。さらには介護が必要になってしまう場合もあります。

筋肉は中年期以降、年に1%の割合で減り続けます。何もしないでいると20年後には20%、30年後には30%の筋肉が減るということです。筋肉が減少する割合は男女とも同じですが、実は女性のほうが早く“寝たきりになりかねないライン”に到達しやすいのです。もともとの筋肉量が男性に比べると女性は少ないこと。そして、女性は閉経後のエストロゲンの減少によって骨密度が低下しやすく、転倒・骨折のリスクが高まってしまうことが理由。骨折は寝たきりになる原因の上位です。身体を動かす機会が激減することで筋力が落ち、再び歩くのが困難になってしまうのです」

筋トレは、いつ始めても遅くはありません。年齢を重ねると臓器の機能は低下していきますが、筋肉は、運動で維持したり、増やしたりすることができます。

「更年期以降、女性は骨密度が低下しやすいという事実は変えにくいのですが、寝たきりを避けることはできます。筋トレをはじめとした運動を習慣化して、転倒しにくい身体を作ることです。皆さん、老後のためにお金を蓄えておこうとは考えているでしょう。それと同じように、筋肉を備えておくと、より安心を感じられるようになるはずです」

これから私たちは、まだまだ長く続く人生を進んでいくことになります。その途中でツラくなることなく、楽しく、自分らしく暮らしていきたいですよね。そのために、今から筋肉を備える“貯筋”を始めてみませんか?

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