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知っトク!?健康スキル

マスク生活で鼻呼吸がおろそかに!?危険な“口呼吸”を改善しよう(2/3)

掲載号 vol.45

記事内容

読了時間:11分

口呼吸では、マスク着用での“守る力”が低下!?

フィルターである鼻には自動清浄機能もある!

鼻の穴はなぜふたつあるのかご存知ですか?“当たり前のこと”になってしまって、考えたことはないかもしれませんが、実はちゃんと理由があるのです。

「鼻の穴は、左右どちらか一方だけで呼吸をしています。それぞれの穴に人さし指を軽く当てて、鼻で呼吸をしてみてください。空気が多く出てくるほうが今呼吸をしている穴です。一方が働き、一方を休ませる。鼻の穴は、3時間ごとにその役割を交代しています。これを【ネイザルサイクル】と言います。1日約2万回もの呼吸を、疲弊することなく続けるための仕組みだと言えます」

ヒトにネイザルサイクルが備わる理由は解明されていないそうですが、鼻が持つある重要な機能に役立っていると言えそうです。

鼻には、吸い込んだ空気をきれいにするフィルターとしての機能があります。鼻毛や鼻の粘膜で、ほこりや花粉、ウイルスなど、異物を絡め取っているのです。

 

鼻呼吸がなぜいいの?

鼻呼吸には、
身体を守る機能がある!

ネイザルサイクルによって休んでいるほうの穴は、働いている間に溜まったそれらの汚れを掃除する働きもあります。つまり、鼻は呼吸をするためにフィルターがある上に、“自動洗浄機能”まであるのです。口呼吸で、風邪やインフルエンザにかかりやすくなるのは、それらの機能が備わっていないからなのです」

マスクを着用することで身体を守っているつもりでも、口呼吸によって“守る力”が低下してしまう可能性があるのです。

そして鼻呼吸にはもうひとつ、大切な機能があります。

とり込んだ空気の加湿・加温をする機能です。鼻を通る空気は鼻水で湿り気が与えられ、35〜37度に温められて肺へ送られます。口呼吸では、冷たく乾燥した空気がそのまま入りますから、肺にかかる負担が大きくなってしまいます。身体の冷えは、口呼吸も関係していると考えられます」

人間にはどうしても口呼吸になるときがある。

呼吸には鼻を使う。それが正しい身体の使い方ですが、実は日常生活の中にはどうしても口呼吸になってしまう場面があります。

「まずは運動をするときが挙げられます。持久力が必要になるマラソンやサッカー、テニス、バスケットボールなどは口呼吸を招くと言えます。アスリートは風邪をひきやすいというデータがあり、それは口呼吸が原因のひとつだと考えられます。スポーツのほか、長い階段を上るときや急いで小走りになるときも、ハァハァと口で呼吸をしてしまいますよね。話すときや歌うときも口呼吸になっています。ただ、それらを控えなさい、ということではありません。一時的な口呼吸であれば問題はありません。私たちはどうしても口呼吸になるときがある、と意識することが重要です。口呼吸をしている時間がある分、鼻呼吸の時間をきちんと作ることが大切なのです」

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