風邪対策の強い味方!ビタミンDを上手に摂るために。
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風邪対策の強い味方!ビタミンDを上手に摂るために。
風邪対策の強い味方! あなたも足りていないかも……!?
ビタミンDを上手に摂るために。
ビタミンDを上手に摂取するには、どんな食生活、どんなライフスタイルがベター?
ビタミンDを不足させないための方法をご紹介します。
知らず知らずのうちに……。ビタミンD不足の現状。
日々の生活習慣により、知らないうちにあなたも不足しているかも……。
現代の日本に暮らしていて、栄養不足という言葉はほとんど耳にしません。むしろカロリーオーバーや栄養過多といった言葉の方をよく耳にします。しかし、近年のさまざまな調査から、多くの人がビタミンD 不足に陥っていることがわかっています。「紫外線ケアやライフスタイルの変化により、日本人のおよそ50%以上がビタミンD不足の状態です(左図参照)。男女別では男性の約1/3、女性の約1/2 が不足。しかも、年齢を問わず、血中のビタミンD濃度は年々低下しているというデータもあります」と浦島先生。免疫バランスを整える重要な役割を果たすビタミンDの不足が、インフルエンザなどの感染症をはじめ、骨粗しょう症や生活習慣病とも深く関わっている可能性が考えられます。ビタミンD不足の原因と対策を知り、意識してビタミンDを摂取しましょう。
避け過ぎていませんか?紫外線で体内生成。
皮膚への影響も気になるけど……。どれくらい浴びればいいの?
不足の原因 極端に日光に当たらない生活。
日傘、夏の長袖、帽子を使った紫外線対策や、過度に塗布する日焼け止めが、ビタミンD不足を招いたひとつの原因。「屋内で家事や仕事をする生活、駅直結のオフィス通勤など、日光との接触が少ない都市環境なども関係しているでしょう」とのことです。
対策 適度な日光浴でチャージ!
ビタミンDは紫外線を浴びて生成されます。しかし、長時間強い日差しに当たる必要はありませんし、手の平だけでOK。「冬期以外は1日5~10分、紫外線が少ない冬は1日合計60分程度浴びるといいでしょう。皮膚への影響を心配されるかもしれませんが、適度に浴びてビタミンDを生成することが大切です」とのこと。紫外線を避け過ぎて、ビタミンD不足にならないように気をつけましょう。
ビタミンDを多く含む食品は?食事で摂取する方法。
普段の食生活を少し見直して、ビタミンDを補いましょう。
不足の原因 魚<肉の食生活がビタミンD不足を招く。
近年、食の欧米化に伴い、日本人の食生活は肉類と炭水化物が中心となっています。その結果、魚介類を口にすることが少なくなりました。実際、厚生労働省の国民栄養調査でも、魚介類の摂取量は年々右肩下がりの結果が発表されています。しかし、イワシや鮭、さんま、サバなど、日本人が伝統的に食べてきた魚には、実はビタミンDが豊富に含まれています。浦島先生によると、「ビタミンCやE、カルシウムなどはサプリメントも豊富に出されていて、"不足したら補う"という意識も高いのですが、ビタミンDは、不足しているという自覚や補充の必要性も感じていない」というのが現状のようです。
不足の原因 ビタミンDが豊富な食品を積極的に取り入れる。
ビタミンDが豊富に含まれているのは、魚類と魚卵、きのこ類、卵類です。肉類や野菜、穀類にはほとんど含まれていません。また、ビタミンDは熱に強く、焼く、煮る、揚げるといった調理をしても、ほとんど分解されません。しかも、缶詰や加工食品でも栄養価がほとんど変わらないのが、忙しい人には嬉しいところです。ちなみに、「魚は、紅鮭やさんまなど、脂肪分の多い魚にビタミンD が多く含まれています。また、干したきのこなどは機械乾燥ではなく天日干しの方がビタミンDが多く、旨み成分もたっぷり含まれています」とのこと。日々の食生活で、積極的に取り入れることを心がけましょう。
ビタミンDの豊富な食品
1日の目安摂取量は一般成人で5.5~50μg
POINT
食品も紫外線でビタミンD増加!
きのこの中でも、特に干して紫外線を当てたきのこが、ビタミンDを多く含みます(きのこに含まれるビタミンD前駆体エルゴステロールが、紫外線によりビタミンDに変化するため)。しかし、干したきのこには機械乾燥で製造されたものも多く見られます。その場合は、購入してから"かさの裏"を紫外線に当てると、ビタミンDの摂取量を増やすことができます。
こんな結果も
スペインの大学の研究によると、魚介、根菜、豆、オリーブ油を使った地中海食を5年にわたって食べ続けた人は、食べなかった人に比べて心筋梗塞の発症率が30%も低かったのだそうです。オリーブ油の血液サラサラ効果、魚介類によるビタミンD摂取が影響したとも考えられます。