楽しくていねいに“食”を考えれば不足は解消できます。
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楽しくていねいに“食”を考えれば不足は解消できます。
昔からいいとされていたことを自然にするだけ。
きちんと食べることで食物繊維不足は解消できます。では、どんなことが“きちんと”なのでしょうか?それは昔からいいと言われてきたことを自然にすること。私たち日本人が食べてきた和食の基本でもある一汁三菜スタイルをとり入れたり、朝ごはんを抜いている人は3食食べることを心がけるなど、まずは一回一回の食事のことをていねいに考えてみましょう。さらに何を食べるのかも、ちょっと視点を変えてみて。例えば洋食が多い食生活なら、和食を摂る回数を増やしたり、おやつの摂り方ひとつでも変わります。自分の食生活を振り返り、まずは食事を楽しむことから“きちんと食べる”を始めてみましょう。
和食の基本スタイルである一汁三菜は、ご飯、汁物、主菜1品、副菜2品で構成され、たくさんの食材を使うため栄養のバランスがよく、これが日本人の長寿を作ってきたとも言われています。副菜は食物繊維が豊富な野菜や大豆が中心で、例えばきんぴらごぼうやうの花などがこれに当たります。また汁物には海藻類やきのこ類、いも類など、こちらも食物繊維を含む食材が具材に。そしてご飯はそのままでも食物繊維が摂れる優れもの。精製された白米よりも、玄米や雑穀米など無精製のもののほうが含まれる量が多いので、おすすめです。
厚生労働省の調べでは20~30代の男女の約2~3割が朝食を抜いているというデータがあります。これは食物繊維が摂れる機会を1回逃してしまっていること。忙しさが理由なら、トースト+オレンジジュースや、シリアルでも食物繊維は摂れます。食欲が湧かなければ、市販のスムージーや野菜や豆の入ったスープでもOKです。
毎日の食事に加えて、おやつやお酒のお供でも食物繊維を摂ることができるんです。食品は、製造方法や摂取する方法で摂れる食物繊維量が異なってくるため、どんな食品にどのくらいの量の食物繊維が含まれているかを知っておくことで、摂取量をアップさせることができるのです。楽しく食べられるおやつやお酒のお供でも、食物繊維が摂れるなんて!知っておくと、楽しみながら賢く食物繊維を摂れますよ。
抹茶は食物繊維豊富な茶葉そのものを摂るため栄養もまるごと摂れます。煎茶は茶葉を抽出するため摂れません
抹茶(1杯分80g)
煎茶(1杯分80g)
ともにセルロースを含む大豆が主原料。大豆を搾った豆乳で作る豆腐より、大豆そのものを摂れるおからが豊富
おから(1食分50g)
絹ごし豆腐(1食分150g)
小豆などの豆類には食物繊維が豊富。一方、クリームには食物繊維が含まれないため中身を考えて選びましょう
あんパン(1個95g)
クリームパン(1個95g)
ジュースは絞った果汁の中にペクチンが含まれます。コーヒー豆に含まれるリグニンは抽出液には含まれません
オレンジジュース(1杯分150㎖)
コーヒー(1杯分150㎖)
スムージーはミキサーにかけて素材のかさを減らすため、サラダより簡単にたくさんの量を一度に摂取できます
スムージー(バナナ100g、りんご100g、ほうれん草25g、小松菜25g)
サラダ(キャベツ20g、レタス10g、トマト20g、きゅうり20g)
ナッツ類にはセルロースが豊富。チーズには含まれませんが発酵食品なので、腸のためにはいい食品です
ミックスナッツ(カシューナッツ4g、マカダミアナッツ4g、落花生4g)
チーズ(1個17g×2)
セルロースが豊富なじゃがいもですが、とうもろこしはそれ以上。種子をまるごと摂取できるのも魅力です
ポップコーン(1食分70g)
ポテトチップス(1袋70g)
日本食品標準成分表2015年版(七訂) ※端数の関係上、各数値の合計が食物繊維総量と一致しないことがあります