糖化が進むと髪の美しさはどうなるの?
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糖化が進むと髪の美しさはどうなるの?
髪は“ 糖化” していくと内側からダメになる。
「どれだけ髪のダメージケアをしていても、毛先がゴワゴワしてきたり、髪全体のツヤがなくなってきたり、もろく切れやすくなったりすることが改善しない場合は、髪の糖化が影響しているかもしれないと考えてください」と米井先生。
「糖化」とは、食事などで体内に入った糖質とタンパク質とが結びつき、タンパク質が劣化してしまうこと。劣化したタンパク質は「AGE(エージーイー)」と呼ばれ、これが身体のあちこちに溜まっていくことで、体内の「糖化」が進んでいきます。髪の内部でもこれと同じことが起こり、糖化していくそうです。
「最近は糖化対策のスキンケアが注目されていますよね。これは肌やコラーゲンがタンパク質でできているからです。変化が見えないために気づきにくいのですが、髪の内部の大部分はケラチンというタンパク質でできているので、同じように、糖化によるダメージを受けています」
髪には毛細血管から栄養が運ばれていますが、体内で糖が増え過ぎると、それが毛細血管を通って髪の内部に入り、タンパク質でできているケラチン繊維と結びつきます。
紫外線による影響がさらに髪の糖化を進める。
また最近の研究では、髪の毛先と根元付近では、糖化のレベルが違っていることもわかってきたと米井先生は言います。
「髪の糖化は、紫外線の影響を受けてしまいます。つまり長く紫外線に当たっている毛先ほど、糖化が進んでいると推測されるのです。糖化した髪はしなやかな強さを失って固くなっていくので、ゴワゴワ感やもろさが毛先にいくほどより感じられるのです」
髪のツヤがなくなる、切れやすくなるなどのダメージの原因が、糖化と関連していることがわかってきました。美しい髪の実現を目指すなら、髪の糖化を防ぐことが何よりも必要だと言えます。
糖化を防ぐ方法は体内のケアにあった。
では、しなやかで美しい髪を実現するために髪の糖化を防ぐには、どうすればいいのでしょう? 米井先生によると、体内の糖化をできるだけ予防すること、だそうです。
「髪の糖化を防ぐためには、外側からのケアだけでなく身体の内側から糖化対策をすることが大切です。そのためには、食事に気を付ける、適度な運動をする、十分な睡眠をとるといった、生活習慣への心がけが重要になってくるんですよ。要するに髪の糖化を予防するということは、結果的には肌や身体の老化防止にもつながるのです。ケアすることで髪が美しくなっていき、さらに肌や身体も健康になるなんて、すばらしいことだと思いませんか?」
次ページでは、米井先生に教えていただいた「髪の糖化を予防して美しい髪を実現する」ために実践したい5つのポイントをご紹介します。どれも今すぐ、毎日実行できそうなことばかりなので、できるところから生活にどんどんとり入れて、いつまでも美しく、そして若々しく見える美髪を手に入れましょう!
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糖化を防ぐ方法は体内のケアにあった。
スイーツの代表格・ケーキは、スポンジもクリームも糖分を使い、甘さが均一に感じられるように作られています。ですので、実際に感じる甘さよりも、糖分量は多めです。糖分量を気にするなら、甘さをアクセントとして加えるのはいかがでしょう。例えば黒蜜をかけたわらび餅の場合、わらび餅そのものは糖分量が少ない食べ物です。しかし黒蜜の甘さがあるため、甘いものを食べた満足感が十分に得られますよ。
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知っておきたい!清涼飲料水の糖分量
どこでも気軽に手に入る便利な清涼飲料水。喉が渇いたとき、スポーツの後などに飲みたくなりますが、その糖分量を知っていますか? 味覚は温度によって左右され、冷たい食べ物だと甘さを感じにくくなります。そのため、清涼飲料水は冷やして飲んでも甘さを感じられるように考えて作られているのです。また炭酸も、甘さを感じる舌先の感覚を鈍らせます。飲んでいるときにはあまり気づきませんが、自分が感じている以上に糖分が多い場合もあるんですよ。