食べるだけで変わる! 今、見直したい大麦のこと。
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食べるだけで変わる! 今、見直したい大麦のこと。
- Special Lesson
食べるだけで変わる! 今、見直したい大麦のこと。
食べるだけで生活習慣病の予防になる、大麦の力とは?
ご飯に混ぜる麦として親しまれた大麦。
「便秘を解消できる」「肥満の予防になる」「生活習慣病を防げる」など、健康志向の高い人たちの間で人気が高まっている食品があります。それは、ご飯に混ぜる麦として、昔から親しまれてきた大麦。一度は日本の食卓から姿を消してしまった大麦ですが、さまざまな健康効果があるとして、今、脚光を浴びているのです。
大麦の魅力としてまず挙げられるのは、その食物繊維量。ごぼうの約2倍、さつまいもの約3倍、そして白米の約25倍もの量が含まれています。しかも、食べたものの消化・吸収をおだやかにする水溶性食物繊維と、お腹の中で膨らんで満腹感を得やすい不溶性食物繊維がともに豊富。便秘の解消や肥満予防をはじめ、生活習慣病の予防ができると期待され、それらは水溶性食物繊維の力が大きいことがわかってきました。
水溶性食物繊維 β-グルカンが力を発揮!
水溶性食物繊維の大部分を占めているのが、前ページでも紹介した機能性成分・β-グルカン。強い粘りのあるβ-グルカンは、胃や腸の中で食べたものと混ざり合い、消化・吸収をおだやかに。それによって食後血糖値の上昇が抑えられます。それはつまり、食後高血糖が続くことで起こる糖尿病や、脂質異常症、高血圧などの予防ができるということ。
大麦には、米と同様にうるち種ともち種という品種あり、火の通りが早い押麦や、豆のような感覚で使える丸麦など種類もさまざま。食感も違うので、料理に応じて使い分けてみるのもいいかもしれません。
食べない理由が見つからないほどに魅力的な大麦。食べ続ければ、きっと身体の変化を感じられるはず。まずは麦ご飯から始めてみませんか?
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もち麦
もち種の裸麦。火を通すと粘りが強くなり、モチモチ&プチプチとした食感に。麦ご飯のほか、さまざまな料理に
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丸麦
加熱処理をしていないので、麦本来の味わいが楽しめます。サラダやスープの具としても◎
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押麦
大麦を精白して蒸し、押して平たくしたもの。真ん中に黒い線があるのが特徴。麦とろご飯に使われることが多い
ドクターもお気に入りの大麦。大麦のよさは?食べ方は?
なぜみんな食べないの? と思うほど大麦は、美と健康に役立ちます!
「私が大麦を知ったのは2年前。さまざまな健康効果があると知って、それからずっと食べています。朝食に麦ご飯としていただくのが我が家の定番。白米1に大麦1の割合で炊くのが気に入っています。白米のおいしさはそのまま、玄米のように長時間水につけておく必要がなく、楽に作れるのもいいですね。ちなみに私が朝食に大麦を欠かさないのは、大麦に〝セカンドミール効果"が認められているから。β-グルカンの粘りが、食べたものをゆっくりと消化・吸収することで、食べた食事だけでなく、その次の食事の食後血糖値の上昇も抑えることができるそうです。朝食で摂ることで、より健康効果を発揮するのではないでしょうか。
麦ご飯のほかに、サラダにしたりスープに入れたり、野菜や果物と合わせてスムージーにしたりと、いろいろ活用しています。おいしくいただける上、健康に役立つのだから、食べない手はない! とクリニックに来られる方々にもおすすめしています。『食べるうちに肌が元気になった』『便通がよくなった』という声も聞かれるようになってきましたよ。いろんな魅力にあふれた大麦、ぜひ多くの人に食べてもらいたいです!」
「どんな料理に使えることも大麦の魅力です!」
お料理上手な小栁先生に、大麦を使った料理を教えてもらいました。先生が撮影した写真とともにご紹介します!
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野菜のような感覚で、料理のつけ合わせにするサラダにも活用しています。大麦はクセがないので、どんなドレッシングにも合いますよ
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白米と混ぜて炊く麦ご飯は、我が家の朝食の定番。夕食には炊き込みご飯を作ることもあります。鶏肉やきのこのほか、旬の食材もプラスしてます!
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鯛のあら炊きに大麦を添えてみました。煮汁を吸った大麦も美味! ハンバーグや餃子の中に入れると、お肉を減らすこともできるのでヘルシーです