第5回
いつも食べている、その食品。実は、もっといい食べ方があるんです!調理法などをちょっと工夫するだけで食品の持つチカラを余すことなく摂れますよ!
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EPA・DHAなど青魚の栄養を余さずいただく
旬の味覚がいっぱいの秋。特にふっくら脂がのったさんまや鯖などの青魚が格別おいしい季節ですよね。魚には私たちが身体で作り出すことができない必須脂肪酸、EPA・DHAが豊富なことは皆さんご存知の通り。特に青魚は白身魚と比べても、断トツの含有量を誇る健康食材。EPA・DHAは、血液サラサラ効果でおなじみのオメガ3脂肪酸の一種で、中性脂肪やLDL(悪玉)コレステロールを減らし、血栓や動脈硬化などの予防に役立つほか、アレルギー改善やお肌の老化防止にも注目される栄養素なんです。
そんな青魚の栄養を余さずいただく食べ方のベストは、ズバリ!お刺身です。EPA・DHAは焼くと20%、揚げ物では50%減少するので、新鮮な「生」で食べるのが一番お得な食べ方というわけです。オメガ3は酸化しやすいので、抗酸化力の高いビタミンCと一緒に食べるのもおすすめです。
生食用の青魚が手に入らないなら、「煮魚」にしてみて。EPA・DHAだけでなく、ビタミンやコラーゲン、カルシウムといった貴重な青魚の栄養も加熱によって流出してしまうので、煮汁も一緒に食べられる「煮魚」は、栄養ロスが少ない調理法と言えるでしょう。とはいえ、焼き魚のおいしさも捨てがたいという人は、フライパン焼きが◎。フライパンに溶け出た魚の油に、野菜やトマト缶を入れて煮込んだり、付け合わせのソースにすれば、青魚の栄養も余さず摂れ、旨味も得られて一挙両得です。
EPA・DHAは、青魚の頭、皮、骨に多く含まれ、その含有量は全体の3割以上も! 小アジやイワシなら圧力鍋で煮れば、頭から骨まで食べられるので、血管リスク対策や老化防止にぜひお試しを。夏の疲れが出やすい季節、青魚の健康パワーで、元気な身体作りを目指しましょう!
得する食べ方3つのポイント
- EPA・DHA を余さず摂るなら[生]が一番!
- フライパンなら、溶け出た栄養も無駄なく!
- 青魚の頭・骨・皮は、EPA・DHAの宝庫!
焼き鯖のトマト煮|香ばしさも栄養も叶えて、身体の中から元気に!
材料(2人分)
- 鯖(切り身)…2切れ
- 塩…小さじ1/4
- 白ワイン…大さじ1
- ミニトマト…20個(トマト缶でもよい)
- 玉ねぎ…1/4個
- にんにく…1片
- オリーブオイル…大さじ2
- 小麦粉…大さじ1
- 赤唐辛子…1本
- 塩…小さじ1/2
- 胡椒…適量
- 水…50cc
- バジル…適量
作り方
- 鯖は半分に切り、 【A】 を絡めて10分おき、キッチンペーパーで水気をとっておく
- ミニトマトはヘタをとって横半分に切り、玉ねぎはみじん切りにする
- にんにくはみじん切りにし、オリーブオイル(大さじ1)と合わせておく
- フライパンにオリーブオイル(大さじ1)を入れて熱し、小麦粉をまぶした鯖を入れて両面を2~3分ずつ焼き、一旦取り出す
- 鯖をとり出したフライパンに 3 を入れ、中火で熱し香りが出たら、ミニトマト、赤唐辛子、塩、胡椒を加えて2~3分炒める
- トマトの汁気が出てきたら、鯖を戻し、水を加えて蓋をして、さらに2~3分煮る
- 器に盛り付けバジルを散らす
いわしの梅煮|梅の酸味でさっぱり!栄養が溶け出た煮汁もおいしくいただく
材料(2人分)
- いわし…4尾
- 梅干し…大2個
- 生姜…15g
- 酒 …50ml
- みりん…50ml
- 醤油…50ml
- 水…150ml
- 砂糖…大さじ1.5
作り方
- いわしは頭を取り、内臓・背骨にある血合いも取り除き、流水で腹の中をきれいに洗いキッチンペーパーで水気を取る
- 梅干しは種を取り軽く包丁でたたき、生姜は千切りにする
- フライパンに 2 と 【A】 を入れて火をつけ、ひと煮立ちさせたら、いわしを入れて落し蓋をし、20分ほど弱火で煮る
- 途中、煮汁をいわしに回しかけながら、煮汁にとろみが出てきたら火を止め、そのまま冷まして味を染み込ませる
- 食べる前に火にかけて温め、器に盛る
真あじのカルパッチョ|EPA・DHAを余さず摂れる、見た目も鮮やかな洋風お刺身
材料(2人分)
- 真あじ(刺身用)…1尾
- トマト…50g(1/4個)
- パプリカ(黄)…30g
- ブロッコリースプラウト…5g
- にんにく…1/2片
- オリーブオイル…大さじ1
- レモン汁…小さじ1/2
- 塩…適量
- 黒胡椒…適量
作り方
- 真あじは三枚におろし、腹骨と中骨を取り除き、全体に塩を振って10分おいたあと、軽く水洗いし、キッチンペーパーで水気を取る
- 真あじの皮をむき、薄切りにして、器に盛りつける
- トマトはヘタを取り、半分に切って種を取り除き、パプリカとともに5ミリ角に切る(トマトの種は器に取っておく)。ブロッコリースプラウトは洗っておく
- にんにくはみじん切りにし、オリーブオイルとレモン汁、トマトの種を加え、混ぜ合わせてソースを作る
- 2 のあじに 4 のソースをかけて、トマト、パプリカ、ブロッコリースプラウトを散らし、黒胡椒をふる
















