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体臭の原因、実は“疲労臭”?ストレス・疲れ・生活習慣を見直そう(3/4)

掲載号 vol.61

自分を労わるためのサイン!においの変化は、心身の変化。

疲労臭の発生は足の裏からが最も多い。

先生のお話を聞き、筆者はある友人のことを思い出しました。その友人は日々仕事が忙しく、その上、職場に苦手な人物がいるそうで、ストレスを感じているとのこと。ある日電話で話していると、心身ともに疲れた様子で、ぽつりと「なんだか、自分のにおいが変わった気がする……」。あのとき、友人が感じていたのは、疲労臭だったのかなと思います。

その友人は、自身のにおいに気づけましたが、やはりそれはなかなか難しいもの。チェックする方法はあるのでしょうか?

「疲労臭は、身体のどこからでもしみ出してきますが、わずかな差ではあるものの、足の裏からが最も多いです。足は血管が張り巡らされていて、全体重が乗る部分です。足の裏の筋肉に負荷がかかりますから、発生する量が増えるのだと考えられます。血液から出てくるこの疲労臭は、皮膚を洗っても落ちません。お風呂場で足を洗っても、尿のようなツンとする刺激臭があれば、疲労臭が発生している可能性があります

先生は、足の裏から発生する疲労臭の量を調べるため、普段から履いているスニーカーと、時々しか履かないレインブーツでの歩行実験を行っています。

「健康な女性に、それぞれの靴で30分間歩いてもらいました。その前後のアンモニア量を比べると、どちらも歩行後のほうが量は多くなっています。加えて、レインブーツのほうが増加量が多くなっていました(下のグラフを参照)。普段あまり履かないレインブーツは、履き慣れないことから、いつも以上に足が疲労するのが理由だと考えられます」

レインブーツに限らず、履き慣れない靴なら同じことが言えるそうです。また、ハイヒールや革靴など履いていてつらい靴もその可能性があるとか。

「ハイヒールは、歩くときに身体のバランスがとりにくい靴ですから、足の裏はもちろん、全身からの発生も考えられます」

履き慣れない靴は、疲労臭がより増える!
履き慣れない靴は、疲労臭がより増える!

スニーカーとレインブーツで、それぞれ1時間歩行。歩行前と歩行後の 皮膚アンモニア量を測定し比較。結果は、スニーカーよりも、普段履かないレインブーツのほうが 皮膚アンモニア量が著しく増加していました。

においの変化を健康管理に役立てる。

仕事や家事で身体が疲れることも、ストレスによって精神的に疲れることも、珍しくはない私たち。疲労臭を気にするというよりも、疲労臭に気づいたら、身体と心をきちんと労わるべきなのではないかと思った筆者。

「その通りです。疲労臭は、心身の変化を知らせるサイン。無理をしないことです。私たちは、身体から出てくるアンモニアの量でストレスをチェックできる、腕時計型のセンサーを作っています。現在、このセンサーを試験的に導入している企業があります。従業員が健康に働ける環境作りに役立てたいという考えだそうです」

体臭はネガティブなものというイメージがありますが、においの変化が、健康作りのきっかけになることもあるのです。

「ご自身の健康管理に役立てるのはもちろん、家族や友人、周囲の人ににおいの変化があれば、さりげなく伝えてみましょう。ただ、においの問題はデリケートなものですから、直接的な言葉は避けて。傷ついたり、ストレスになったりすることもあります。『疲れていない?』『体調は大丈夫?』など、気遣う言葉をかけるのがよいと思います」

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