限りある幹細胞を守るために | 花粉症、アトピー、ストレスに注意!
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限りある幹細胞を守るために | 花粉症、アトピー、ストレスに注意!
慢性的なトラブルで漏電状態に!?
幹細胞を無駄使いしないためには、ケガや炎症、病気を防ぐこと、ではありますが、重要なのは、それらを慢性化させないこと。
「風邪をひいたり、包丁で指を切ったということでも確かに幹細胞は減りますが、それは一時的なこと。大きな問題ではありません。例えば、歯周病やアレルギー、肥満など、慢性的な炎症を放置することが問題なのです。身体の中のトラブルを修復するために、どんどん幹細胞が使われてしまいます。いわば漏電のような状態です。花粉症、アトピーなどのアレルギーは完治しにくいものですが、毎日きちんとケアをして良い状態を保つこと。糖尿病もそうです。血糖値をコントロールしましょう。それだけで幹細胞の消費を抑えることになります。健康診断で、改善をアドバイスされていることを『大したはことない』と放置するのもよくありません」
100歳以上の高齢者は、あまり病気をしたことがないと言う人が多いそうです。それも間接的な証明と言えるかもしれません。
健康のために運動は必要ですが、やり過ぎることも幹細胞の無駄使いになるのだそうです。
毎日の心がけを!
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アレルギーや病気をケアする。
炎症など慢性的な症状は、
幹細胞が多く使われます。
きちんとケアを。 -
無理をし過ぎない。
難しい食事制限や激しい運動がストレスに
なることも。
自分にあった無理のない方法で。 -
楽しく、前向きに生きる。
ストレスが幹細胞を使う大きな原因。
ストレスと上手につき合う工夫を。
「筋肉を増やそうとするあまり、極端なトレーニングをすると、かえって逆効果になる可能性があります。激しい運動をした翌日筋肉痛が起こることがありますよね? あれは筋肉が傷ついたことで起こる痛みです。しばらくすると収まるのは、細胞が筋肉を修復しているからで、そこでも幹細胞が使われています。もちろん運動は必要ですが、アスリートでない限り、キツいトレーニングはいりません。あくまでも、適度に運動をすることが大切です」
幹細胞の無駄使いはストレスが最大の原因!?
幹細胞の無駄使いになる、よくある原因は、ストレスだと先生。
「意外かもしれませんが、ストレスでも幹細胞は使われてしまいます。ストレスによってさまざまな臓器に障害が起き、その修復のために幹細胞が使われます。運動も食事も、健康のためにという思いで“気持ち的に無理をして”続けると、それがストレスになってかえって健康を害することになります。大切なのは心の持ちよう。運動も食事も含め、楽しむことが大切だと思います」
無理をしなくてもいい。そう思える、意外な話もありました。
「そもそも日本に住んでいるだけで、幹細胞の消費を抑えられているかもしれません。日本は衛生レベルが世界一の国。キレイな水を飲めないなど衛生環境が悪い国の人は、やはり寿命が短い。それは、日々身体に雑菌がとり込まれることで炎症が起き、幹細胞が消費されているからかもしれません。日本が長寿の国である理由は、和食よりも衛生環境の影響が大きいのでは、と私は考えています」
やみくもに努力したり、ガマンをしたりしないこと。前向きにいろんなことを楽しむことが幹細胞を減らさないことにつながるのでしょう。周りの人のことを思い浮かべてみてください。いきいきと楽しんで生活している人は、見た目にも若く、長生きの人が多いと思いませんか?